ENERGY MARKET

エネルギーの変遷と未来

化石燃料の時代

エネルギー利用の歴史を振り返ると、化石燃料、特に石炭が利用され始めたのは16世紀、主に暖房用で利用されていました。18世紀に入り蒸気機関が登場すると、工場の動力や機関車など様々な分野で急速に石炭利用が拡大していきました。
その後、1859年、アメリカで新しい石油採掘技術が開発され、エネルギーの主役が石炭から石油へと移り変わります。石油が大量に供給されるようになったことから、交通や発電、化学原料など用途が広がり、消費量は飛躍的に拡大しました。
2000年代に入ると、新興国を中心とした世界のエネルギー需要増と供給のバランスからエネルギー価格が高騰、並行して探鉱・掘削技術の革新と採算化により、北米を中心としたシェールガス開発、世界的な天然ガスプロジェクトが注目されるようになりました。また、低廉であるものの環境負荷の大きな石炭や石油から、クリーンで環境負荷の少ないガス体エネルギーへの転換が求められるようにもなりました。


 
 

持続可能な社会・未来の実現

COP(国連気候変動枠組条約)にて、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする削減目標が掲げられ、世界のエネルギー市場は大きく変わろうとしています。
しかしながら、全世界で消費されるエネルギー自体からのCO2排出量をゼロにすることは、供給面・技術面で現実的とは言い難く、カーボンオフセットを組み合わせてCO2排出量の低減を図ることが当面の解決策となるでしょう。その為に、エネルギーの生産から消費までのサプライチェーンにおける低炭素化は急務と言えます。
可搬性に優れ、日本の国土のおよそ95%のエネルギー供給をカバーし、石炭・石油と比べてCO2排出量の少ないLPGは、今後も新興国を中心に需要伸長が見込まれ、レジリエンス性の高さから国内においても必要なエネルギーであり続けることが予想されます。当社では低廉なLPGの調達と安定供給により、国内外のあらゆる場所でのエネルギー消費による豊かな暮らしを支え続けていくと共に、環境変化に適応するべく新規領域に進出し、事業を変革していきます。
その第一歩として、2021年に大型タンカー規模では世界初となるカーボンニュートラルLPGを購入し、LPGを燃料として利用できる国内初の大型タンカーを導入しました。
また、LPGの更なる低炭素化や、当社アセットを活かした新たな商材、事業領域への進出の可能性を探り、絶えず企画・検討をしています。
今後も業界のリーディングカンパニーとして、持続可能な社会の実現に向け、アストモスエネルギーは挑戦し続けていきます。