<2025年4月28日>
【原油マーケット】
(/bbl) | 週初 | 週終 | +/- | |
---|---|---|---|---|
BRENT | $66.26 | $66.87 | $0.61 | ↑ |
AL | $71.99 | $70.99 | -$1.01 | ↓ |
WTI | $63.08 | $63.02 | -$0.06 | ↓ |
↑トランプ米大統領がSNSでロシア軍によるウクライナ攻撃を不要で、タイミングが非常に悪いと批判し、プーチン大統領を名指しして「止めろ」と迫った。停戦交渉が長引けば、ロシア産原油の供給に影響が出るとの見方が広がったこと。
↑EIAが発表した週間の石油在庫統計でガソリン並びにディスティレート在庫が市場予想を上回る取り崩し幅であったことをきっかけに需給の引き締まりが改めて意識され、相場を押し上げた。
↑米財務省はイラン産原油・LPGの海外輸出を担う、サイード・アサドゥーラ・エマムジョメ氏とその企業ネットワークを新たに制裁対象に指定したと発表。これを受け、週末の核開発問題を巡る交渉進展を受け、両国の関係が改善するとの期待が後退したこと。
↓有力調査会社コンファレンス・ボードが発表した3月の景気先行指数が前月から0.7%低下し、市場予想(0.5%低下)を下回ったことも相場を下押しした。
↓OPECプラスの複数のメンバーによると、6月からの生産方針について増産拡大を提案する見通し。一部加盟国の産油量が生産目標を超過していることが背景。この報をきっかけに供給過剰を意識した原油売りが活発化し、下落圧力がかかった。
【LPGマーケット】
(/MT) | 限月 | 週初 | 週終 | +/- | |
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CP先物 P | 5月 | $597.02 | $591.44 | -$5.58 | ↓ |
CP先物 B | 5月 | $569.02 | $563.44 | -$5.58 | ↓ |
米国先物 P | 4月 | $453.27 | $472.16 | $18.89 | ↑ |
中東マーケット
↓下落の値動き。
↓中国へのデリバリーを抱えるプレーヤーが非米国産カーゴの確保に動く想定があったものの、想定以上の買い気は聞こえていない状況。
↓カタール並びにクエート国営石油会社よりスポット販売入札が発表されたが中国企業からの直接の買い気は多くない状況。
↑国内生産の半量を国内需要に充てるサウジアラビアは、民生需要の他にPDHをはじめとする石化需要でも内需が上下しやすく、輸出量の不安定さが価格を下支えさせる要因。
米国マーケット
相場週間平均:$472.16米国指標の情報はこちら(会員専用)
↑プロパン・ブタン共に上昇の値動き。
↑先週EIAが発表した米国プロパン在庫は、市場予想1.1mil bblの積み上げに対し、2.26mil bblの積み上げにて46.63mil bblでの発表。
→直近2週間の取り崩し発表が現場の環境に対して不自然であったため、先週時点で既に価格に修正が加味されており、今週の積み上げ発表に対する反応が限定的であった。
→米国最大手のサプライヤーからの出荷が気温上昇によるレート低下によって遅延しているが、影響は軽微との反応。
欧州マーケット
↓プロパン・ブタン共に下落。
→イースター休暇のため、市場の動きは鈍かった。
アジアマーケット
↑プロパン・ブタン共に上昇。
↓関税により、先物・現物共に不安定なマーケットが続く中、中国勢から非米国産カーゴに対する購入入札が複数発表され、相場を支えた。
→先週末に中国政府が米国産エタン並びにLPGの125%関税を免税する可能性についてニュースが出た影響で、買い気が強まるセンチメントが形成され金曜日のアセスメントが上昇。
今週から日中韓が長期休暇に差し掛る影響で、マーケットは様子見の雰囲気になると想定するも、免税措置が実現した場合、再び中国勢の購入が改善していくことが想定される。
フレート、バンカーマーケット
(/MT) | 週初 | 週終 | +/- | ||
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フレート | 中東-日本 | $53.60 | $51.33 | -$2.26 | ↓ |
バンカー | LSMGO | $617.50 | $622.50 | $5.00 | ↑ |
フレートマーケット
先週月曜日まで欧州イースター休暇並びにマーケットにプレーヤーが少ないこともあってか、Balticに急激な値動きはないものの、中国船主・オペレーターへの米国寄港毎の課税を発表し、特に中東マーケットにおいてベアなファンダメンタルを加速させている。米国マーケットについて、原油市況がある程度下支えされていることと、更には先週まで2週間連続の全米在庫取り崩しでの発表だったことから、アーブ経済性が改善せず、船市況の上値を抑えた。引き続き5月末米国船供給量は一時的に薄い状況ではあるものの、米国-極東マージンが改善しない環境下、用船者にはFOBキャンセルの選択肢もある中で、フレートは下落圧力がかかる。また、6月積み以降は在庫積み上げもあり、MBにコレクションが入ったとしても、船物理供給量が多いため強弱要因が相殺されるかたちで上昇しにくいマーケットと想定。
4月28日時点におけるAEフレート想定値は、P 9,200円/t、B 8,100円/t。
バンカーマーケット
バンカー相場(LSMGO)は $617.50で始まり、 $622.50で週を終えた。
先物マーケット
(/MT) | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 |
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CP先物 P | $615.00 | $591.44 | $561.00 | $543.50 |
CP先物 B | $605.00 | $563.44 | $532.00 | $516.50 |
米国先物 P | $472.16 | $393.90 | $386.74 | $387.39 |
【価格推移】
サウジCP推移表
2025年4月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$615/MT(前月比±$0)、ブタン$605/MT(前月比±$0)
A/L (3月1日~31日平均、$76.400)の熱量換算比は、P: 98.2% (前月比+3.6%) 、B: 97.9% (前月比+3.5%)。
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