<2023年5月22日>
先週の原油先物相場は、 BRENT、WTIともに上昇した。 (BRENT +$0.35 WTI +$0.44 )
6 月CP先物は $487 で始まり、 $489 で取引を終えた。
【原油マーケット】
BRENT週間推移 : $75.23 → $75.58 WTI週間推移 : $71.11 → $71.55
マーケットの上昇材料は①米政権が戦略石油備蓄(SPR)の補充開始を計画②前週のカナダのアルバータ州の山火事の影響により少なくとも日量30万バレルの原油の生産が停止されたことを受けた供給ひっ迫懸念③国際エネルギー機関(IEA)が月報で2023年の世界の石油需要見通しを日量20万バレル上方修正したことによる需要拡大期待④米債務上限問題に対する楽観的な見方など。下落材料は①米国と中国の景気先行きを巡る不透明感②EIA週報で米原油在庫が前週比500万バレル増③ダラス連邦準備銀行のローガン総裁の発言を受けて米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ停止観測が後退など。
【LPGマーケット】
中東マーケット
原油の上昇を受けて値を上げた。一方、インドの需要が低調なこと、極東など北半球が不需要期入りしスポット市場に買い手がほとんど見当たらないことが下押し要因となり上値を抑えた。また、5月はサウジ国内の石化設備のトラブルにより同国輸出量が増加したものの、設備トラブルは既に解決したため、6月のサウジ輸出量は5月より減少すると見込まれている。
欧米マーケット
相場週間平均:$328米国指標の情報はこちら(会員専用)
<米国>プロパン、ブタンともに上昇した。先週発表された米国プロパン在庫は前週比225万バレル増の累計6,366万バレル(511万トン)となった。
堅調な原油価格が支援材料となり相場を押し上げた。一方、EIA週報で米プロパン在庫が前週比増加し、全米在庫は過去5年平均を上回る水準となり、在庫ひっ迫懸念が払しょくされたことが下押し要因となってプロパンの上値を抑えた。
<欧州>プロパン、ブタンともに上昇した。
堅調な原油価格に加え、競合する極東LPG価格の上昇が支援材料となり相場を押し上げた。ブタンは、依然需要が限定的なことが下押し要因となり上値を抑えた。
アジアマーケット
プロパン、ブタンともに上昇した。
極東や米国で気温上昇により国内需要が振るわない中、米国産カーゴの極東への流入が増加し、需給緩和感が広がったことが下押し要因となり上値を抑えた。
フレートマーケット
フレートは $94.357 で始まり、 $100.857 で週を終えた。
堅調な傭船需要を受け、上昇基調で推移した。
22日時点における当社の中東・米国合成フレート想定値は、P 10,300円/t、B 9,100円/t。
バンカーマーケット
バンカー相場(LSMGO)は $665 で始まり、 $700 で週を終えた。
先物マーケット
【CPスワップ($/MT)】
6月 P/B=$ 489 /$ 483
7月 P/B=$ 484 /$ 479
8月 P/B=$ 487 /$ 482
【MBスワップ($/MT)】
5月 P=$ 331
6月 P=$ 331
7月 P=$ 332
【価格推移】
サウジCP推移表
2023年5月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$555/MT(前月比±$0)、ブタン$555/MT(前月比+$10)
A/L (4月1日~30日平均、$85.8470)の熱量換算比は、P: 78.9%(前月比-5.2%) 、B: 79.9%(前月比-3.8%)。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。
ANSI (旧 北海価格)・アルジェリア価格
5月の旧北海価格及びアルジェリア価格は、以下の通りです($/MT)。
ANSI (旧 北海価格)
プロパン: 464.0 ブタン: 468.0
アルジェリア価格
プロパン: 485.0 ブタン: 490.0