<2025年6月19日>
【原油マーケット】
(/bbl) | 週初 | 週終 | +/- | |
---|---|---|---|---|
BRENT | $67.04 | $74.23 | $7.19 | ↑ |
AL | $67.20 | $68.02 | $0.82 | ↑ |
WTI | $65.29 | $72.98 | $7.69 | ↑ |
↑イスラエルは敵対するイランに大規模な空爆を実施。核開発の重要拠点である中部ナタンズのウラン濃縮施設に甚大な被害が出たほか、主要な軍司令官らが殺害された。これを受け、イランも同日にドローンで報復攻撃を行い、両国の軍事衝突激化は必至との見方が広がる中、原油市場では買いが殺到した。
↑イランが原油輸送の要衝ホルムズ海峡を閉鎖すれば、世界全体の石油輸出の最大20%が影響を受け、価格が1バレル当たり120-130ドル前後に跳ね上がる可能性もあるという。
↑ロンドンで約1カ月ぶりに米中閣僚級の貿易交渉を再開。関税措置のほか、中国のレアアース、米国の半導体の輸出規制の扱いが主要テーマとなり、これらの分野で歩み寄りがみられるかどうかが焦点。交渉が進展すれば、エネルギー需要の拡大を後押しするとの思惑から上昇。
↑5月の石油輸出国機構(OPEC)の産油量は、イラクの減産幅拡大などで計画を下回り、供給増加懸念が和らいだこと。
→EIAによる週間統計によると、原油在庫は予想を上回る取り崩し、石油製品在庫は予想を上回る積み増しとまちまちの内容。ただ、需要の目安となる自動車ガソリンの供給量は上昇した。
【LPGマーケット】
(/MT) | 限月 | 週初 | 週終 | +/- | |
---|---|---|---|---|---|
CP先物 P | 7月 | $578.92 | $585.04 | $6.12 | ↑ |
CP先物 B | 7月 | $547.92 | $555.04 | $7.12 | ↑ |
米国先物 P | 6月バランス | $382.61 | $414.85 | $32.24 | ↑ |
中東マーケット
↑プロパン・ブタン共に上昇。
↑先週にかけてじりじりと上昇した原油と共に上昇。
→インド国営会社含めて現物商戦において買い気は聞こえないものの、未だ米国から中国へのエタン輸出が一時的に停止されている中、中国の原料用LPG需要も増加していることが中東LPGの価値を高めている。
米国マーケット
相場週間平均:$414.85米国指標の情報はこちら(会員専用)
↑プロパンブタン共に上昇。
↓先週EIAが発表した米国プロパン在庫は、市場予想3.36mil を上回る4.04mil bblの積み上げで、65.99mil bblでの発表。生産は前週対比横ばい、輸出が増加し、米国国内需要が減少。
→冷凍設備不良から米国最大サプライヤーからの供給レートが上がらず、遅延が悪化しており、1週間程度の出荷遅延が生じている。これにより、極東へのデリバリーが遅れ、カーゴタイトな状況を引き起こす可能性がある。
→出荷遅延は在庫積み上がりの方向で作用するため、MB価格の上値を抑える方向に働くものの、中東情勢が緊迫化の影響で原油が急騰し、米国LPGの価値も上昇することから上下要因揉み合うことが想定される。
欧州マーケット
↑プロパンブタン共に上昇。
→週を通じて両種売り気・買い気が聞こえ、アクティブなマーケット。
↓欧州ナフサマーケットが下落している影響で、原料用需要として使用されるブタンで売り唱えが下がったことで、先物も手前安の構造に推移。
アジアマーケット
↑プロパン・ブタン共に上昇の値動き。
↑米国出荷遅延の影響で期近カーゴの供給がタイトになるのではないかとの見方から、徐々にセンチメントが上昇していた中で、イスラエルからイランへの攻撃が発生し、上昇。
↑中東からの出荷停止には至っていないものの、情勢悪化の懸念から、早めにカーゴを確保しておこうとする心理から、手前高が進行。
↑中国PDHの稼働率は6月に入り上昇しており、定修予定も多くなく、原料用需要は減少傾向にない。
↑米国・中東以外から出荷されるLPGについては、一層のプレミアムがつく見通し。
フレート、バンカーマーケット
(/MT) | 週初 | 週終 | +/- | ||
---|---|---|---|---|---|
フレート | 中東-日本 | $68.92 | $77.42 | $8.50 | ↑ |
バンカー | LSMGO | $615.00 | $633.00 | $18.00 | ↑ |
フレートマーケット
パナマ運河通峡枠の事前予約が困難であること、また、米国品をインド向けに搬入する動きも引き続き見られる中、往路・復路共に米国航海において喜望峰航路を選択するケースが散見され、トンマイルの上昇から船供給がタイトな環境が継続。全米在庫は今週も積み上げでの発表であり、米国-極東経済性も底堅く推移していることから、短期的には下落しにくいマーケットと想定。米国ターミナルでの冷凍設備不良こそあるものの、7月の米国積み出しカーゴが前月対比減少することは考えにくいため、船需要も増加する見込み。
6月16日時点におけるAEフレート想定値は、P 10,500円/t、B 9,100円/t。
バンカーマーケット
バンカー相場(LSMGO)は $615.00で始まり、 $633.00で週を終えた。
先物マーケット
(/MT) | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 |
---|---|---|---|---|
CP先物 P | $600.00 | $585.04 | $580.00 | $573.00 |
CP先物 B | $570.00 | $555.04 | $553.00 | $549.00 |
米国先物 P | $414.85 | $425.92 | $425.92 | $429.83 |
【価格推移】
サウジCP推移表
2025年6月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$600/MT(前月比-$10)、ブタン$570/MT(前月比-$20)
A/L (5月1日~30日平均、$64.878)の熱量換算比は、P: 112.8% (前月比+8.5%) 、B: 108.6% (前月比+6.3%)。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。