<2025年10月28日>
【原油マーケット】
| (/bbl) | 週初 | 週終 | +/- | |
|---|---|---|---|---|
| BRENT | $61.01 | $65.94 | $4.93 | ↑ |
| AL | $64.24 | $70.78 | $6.54 | ↑ |
| WTI | $57.82 | $61.50 | $3.68 | ↑ |
↑中国国有石油大手が海上輸送によるロシア産原油の調達を停止したと報道。一方、インドの石油精製
業者はロシア産原油の輸入を大幅削減する方針であると伝わったほか、インド複合企業リライアンス・インダストリーズは、米政権がロスネフチを制裁対象に加えたことを受け、長期契約に基づく同社からの日量50万バレルの原油輸入を停止すると報じられた。これらを背景に、エネルギー供給を巡る不安が強まり、買いが優勢となった。
↑EIAが公表した米エネルギー在庫週報では、米原油在庫が予想外に減少。国内需給の緩みに対する警戒感が後退し、原油買いを促した。17日までの1週間の原油在庫は前週比100万バレル減と、4週ぶりに減少。市場予想は120万バレルの積み増しだった。石油製品も在庫取り崩しとなり、ガソリン在庫が210万バレル減(予想80万バレル減)、ディスティレート(留出油)が150万バレル減(予想190万バレル減)での発表となった。戦略石油備蓄(SPR)向け原油100万バレルを今年12月~来年1月に購入する計画を発表したことも、下支え要因となった。
↓世界貿易機関(WTO)のオコンジョイウェアラ事務局長は、米国と中国のデカップリングが長期的に世界経済の成長率を最大で7%押し下げかねないとの警戒感を示し、両国の貿易摩擦の抑制を促していることを明らかにした。市場では、米中分断に伴い世界経済が鈍化すれば、エネルギー需要が後退し、供給過剰に陥るとの懸念が台頭。原油売りが先行し、一時56ドル台に下落した。
【LPGマーケット】
| (/MT) | 限月 | 週初 | 週終 | +/- | |
|---|---|---|---|---|---|
| CP先物 P | 11月 | $444.26 | $467.61 | $23.35 | ↑ |
| CP先物 B | 11月 | $444.26 | $458.61 | $14.35 | ↑ |
| 米国先物 P | 10月 | $303.48 | $334.74 | $31.26 | ↑ |
中東マーケット
↑プロパン・ブタン両種共に上昇。
→米国がロシア石油大手への制裁を発表したこと等を要因として原油価格が上昇し、CPの評価も上昇。一方で、11CPの発表を控えていることや30日に米中首脳会談が予定されていることから、今週末まで商談・価格値動きが鈍化することが想定される。
米国マーケット
相場週間平均:$334.74米国指標の情報はこちら(会員専用)
↑プロパン・ブタン共に上昇。
↓EIA在庫統計で、事前予想の0.77mil bblの積み上げに対し、予想通り0.80mil bbl積み上げの在庫量103.17mil bblにて発表。前年同時期比1.4%増加。
↑米国フレート市況が下落したことで、米国スポットFOBの購入経済性が回復し、購入意欲が聞こえたことで価格をサポートした。
欧州マーケット
↑プロパン・ブタン共に上昇。
→これまでに下落し過ぎた極東LPG価格が原油価格上昇に伴って反発したことで、極東への搬入経済性が改善し、米国カーゴが極東に運ばれやすい状況にシフトしたものの、欧州からのLPG需要も落ち着いていたことから、原油上昇なりの値動きとなった。
アジアマーケット
↑プロパン・ブタン共に上昇。
↑先週までの極東マーケットは米中貿易戦争勃発時以上に下落し過剰にベアな反応をしていたこと、PDHマージンが回復していることと、ナフサ代替でLPGが買われていること、またUS FOBでキャンセルが出ており供給懸念がでていること等のブル要因が原油上昇をきっかけに顕在化し市況が反発。商談は12月極東着カーゴに移っており、11CPがどのような価格帯で発表されるかに注目が集まっている。
フレート、バンカーマーケット
| (/MT) | 週初 | 週終 | +/- | ||
|---|---|---|---|---|---|
| フレート | 中東-日本 | $59.83 | $51.75 | -$8.08 | ↓ |
| バンカー | LSMGO | $658.00 | $736.00 | $78.00 | ↑ |
フレートマーケット
中国による米国船主・運航船への寄港料課税により、VLGCマーケットは複雑化している。中国寄港に制限がある船舶は米国で売り唱えを引き下げ、全体のセンチメントを弱めた。しかし、成約が進み未成約船が減少した上、米国-極東間のマージンが回復したことで、底値を打ったと見られる。
一方、中東マーケットでは、米国に配船するとUSTR課税対象となる中国船主・運航船が売れ残り、安価で売りを急いだ結果、先週末に50ドル/mt前後の成約が複数成立した。米国積みのプレミアムが約10ドル程度付いているため、米国寄港に制限のない船は米国向け配船を選好している。この傾向により、中東市況も回復局面に入ることが考えられる。
10月27日時点における11月AEフレート想定値は、P 10,500円/t、B 9,100円/t
バンカーマーケット
バンカー相場(LSMGO)は $658.00で始まり、 $736.00で週を終えた。
先物マーケット
| (/MT) | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 |
|---|---|---|---|---|
| CP先物 P | $495.00 | $457.30 | $465.30 | $473.80 |
| CP先物 B | $475.00 | $452.30 | $454.30 | $458.80 |
| 米国先物 P | $334.74 | $345.64 | $348.25 | $352.81 |
【価格推移】
サウジCP推移表
2025年10月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$495/MT(前月比-$25)、ブタン$475/MT(前月比-$15)
A/L (9月1日~30日平均、$73.210)の熱量換算比は、P: 82.5% (前月比-6.1%) 、B: 80.2% (前月比-4.5%)。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。


