マーケットレポート(weekly)

<2026年9月7日>

【原油マーケット】

(/bbl) 週初 週終 +/-
BRENT $90.49 $96.28 $5.79
AL $93.15 $99.85 $6.70
WTI $85.76 $91.48 $5.72

8月31日、米中央軍は30日、原油輸送の要衝ホルムズ海峡に浮かぶイランのララク島で、海に機雷を散布しようとしていたロケットランチャー2基を攻撃した。これに対し、イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」とイラン軍は31日、ヨルダンとアラブ首長国連邦(UAE)の駐留米軍基地計3カ所に報復攻撃を加えたと発表。米軍による約1カ月ぶりのイラン攻撃を受け、中東情勢が一段と緊迫化するとの懸念が強まり、相場は買いが活発化。
9月1日、米国とイラン、ロシアとウクライナ紛争の影響で、中東地域を中心に製油所の操業停止が相次ぐ中、この日はディーゼル価格が高騰。ディーゼルと同じプロセスを経て精製されるヒーティングオイルの値上がりが波及し、原油はじりじりと上げ幅を拡大した。さらに午後に入り、米中央軍がSNSで、米東部時間午後0時にイランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」を標的とした空爆の開始を発表した。
9月2日、米エネルギー情報局(EIA)が午前発表した週間石油在庫統計では、原油在庫が前週比450万バレル減と、市場予想(ロイター通信調べ)の110万バレル減を大きく上回る取り崩しを記録。需給の引き締まりを示す内容を受け、市場は買いで反応。相場は朝方の下げ幅を一掃し、プラス圏に浮上した。ロイター通信によると、ウクライナの送電会社ウクレネルゴは、ロシアがウクライナのエネルギーインフラをミサイルと無人機で攻撃したと明らかにした。
9月3日、中東情勢の緊迫化が警戒される中、同海峡の航行の再開が遅れ、エネルギー供給混乱が長引くとの観測から、原油が買われた。トランプ米大統領は、約1カ月ぶりにイランへの攻撃を再開したことについて「それほど長く続かないと思う」と述べ、改めて限定的との認識を示した。今後、米国とイランの緊張緩和に向けた具体的な動きがあるかどうかが注目される。
9月4日、米労働省が朝方発表した8月の米雇用統計により足元の労働市場の底堅さが示されたため、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切るとの観測が再燃。相場は一時下落したものの、米軽油価格の高騰に伴い精製マージンが急拡大する中、製油所の原油需要増加や調達競争の激化が起きるとの連想が、相場を下支えした。軽油の平均小売り価格は1ガロン=5.85ドルと、過去最高を更新。

【LPGマーケット】

(/MT) 限月 週初 週終 +/-
CP先物 P 10月 $620.00 $642.70 $22.70
CP先物 B 10月 $644.00 $674.70 $30.70
米国先物 P 9月 $368.61 $406.71 $38.10

中東マーケット

プロパン、ブタン共に上昇
ホルムズ海峡の情勢は引き続き不安定。1か月ぶりに攻撃が実施され、米国は「Operation Economic Outcast」としてイランへの経済的制裁を強化する意向も示している。
米/イランの緊張再燃により原油は大きく上昇。LPG価格も同じく上昇し、代替調達先が限られるブタンはプロパン対比で上昇幅が大きかった。
例年通りであれば来年度のターム契約交渉が開始される時期となっているが、状況の見通しが立たないためスケジュールに遅延が見られているようだ。

米国マーケット

相場週間平均:$406.71米国指標の情報はこちら(会員専用)
プロパン、ブタン共に上昇
先週のEIA在庫統計は107mil bblと先週比▲2.1mil bbl。
市場予測に反する取り崩しとなり、過去5年対比での在庫水準は25%多いものの、価格上昇を後押しした。
イソブタンのブタン対比プレミアムは8月に46.75¢/ガロンまで上昇していたが、アルキレーション成分の混合比率が低い冬用ガソリンの販売が通常よりも早く許可されたことにより、足元は落ち着きを見せている。

欧州マーケット

プロパン、ブタン共に上昇
原油の値上がりに大きく反応し、週前半で大幅に上昇した。
先月から続くライン川の水不足に加えて、8月後半に停電によりLPG供給が一時停止したり、技術的な問題でトラックへのLPG供給を止める製油所があったことにより、地域内でのLPG価格は急騰した。

アジアマーケット

プロパン、ブタン共に上昇
中国の8月輸入量は7月比で21%減少。市況が期先安になったことに加え、8月初旬には約10隻ほどのイラン産LPGが滞船しており、輸入業者が購入を急がなかったことが背景にある。
9月前半千葉着ベースのLPGをインドが9月CP+$150前後の価格で購入したことは、6月以降スポット需要がなかったインドの輸入再開を示しており、アジア勢との競合による価格高騰が予想される。
インドネシアにおいてもスポットの成約が数件聞かれており、アジア地域の購入者は価格上昇に対して慎重な姿勢を示している。

フレート、バンカーマーケット

(/MT) 週初 週終 +/-
フレート 中東-日本 $218.75 $225.50 $6.75
バンカー LSMGO $1,199.25 $1,232.50 $33.25

フレートマーケット

中東情勢は悪化を継続。米国はイラン関連企業や船舶に制裁を下し、イラン側もPGSAのペルシャ湾通峡ルールに違反したとする船舶に制裁を下した。回復の兆しのない状況の中、BLPG1は戦争以降から引き続き$200/mt以上の高値を推移している。
上記制裁船は主にホルムズを通峡し、ホルムズ湾外のSTS荷役を実施する用途であるが、各社はリスク管理の観点から制裁関連船とのSTS荷役に難色を示しており、ホルムズ湾外におけるSTSスポット成約は底固く推移すると見立てられている。
米国に関して、中東情勢悪化を背景としてFEIは上昇、先月対比で多くのスポット成約が聴かれているがパナマ混雑の環境により旧パナマ船型に対する+$10/mt以上のプレミアム付与、また喜望峰航路を前提としてパナマ経由/喜望峰経由のレートが設定される成約が相次いだ。

7日時点における10月AEフレート想定値は、P 21,900円/t、B 19,500円/t

バンカーマーケット

バンカー相場(LSMGO)は $1,199.25で始まり、 $1,232.50で週を終えた。

先物マーケット

(/MT) 9月 10月 11月 12月
CP先物 P $625.00 $645.00 $630.00 $620.00
CP先物 B $660.00 $682.00 $657.00 $640.00
米国先物 P $407.03 $407.66 $403.12 $406.38

【価格推移】

サウジCP推移表

2026年9月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$625/MT(前月比+$5)、ブタン$660/MT(前月比+$20)
A/L (8月1日~31日平均、$86.794)の熱量換算比は、P: 87.8% (前月比-0.1%) 、B: 94.0% (前月比+2.0%)。
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