<2025年9月22日>
【原油マーケット】
(/bbl) | 週初 | 週終 | +/- | |
---|---|---|---|---|
BRENT | $67.44 | $66.68 | -$0.76 | ↓ |
AL | $74.13 | $72.38 | -$1.75 | ↓ |
WTI | $63.30 | $62.68 | -$0.62 | ↓ |
↑欧州連合(EU)欧州委員会は、ロシアに対する追加制裁案を発表。第19弾となる制裁案では、ロシア産液化天然ガス(LNG)の禁輸を1年前倒し、2027年1月1日までに実施すると提示された。加えて、原油輸送に使われている「影の船団」のリストに118隻を追加指定するほか、ロシア石油大手2社との取引も全面的に禁じる。
↑ロシア国営パイプライン運営会社トランスネフチは、ウクライナによる主要輸出港や製油所へのドローン攻撃を受け、減産が必要となる可能性を石油会社に報告した。また、ウスチルガ港やプリモルスク港の主要ターミナルも打撃を受け、ロシア産原油の供給混乱をめぐる懸念が高まった。
↓米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間石油在庫統計では、原油在庫は前週比930万バレル減と、市場予想(90万バレル減)を上回る取り崩し幅であったものの、ディスティレートが前週比400万バレル増と、市場予想(100万バレル増)を大きく上回る積み増しを記録した。これを受け、エネルギー需要懸念が広がり、原油は売りが先行した。
→米連邦準備制度理事会(FRB)は連邦公開市場委員会で、急減速した雇用情勢を下支えするため、政策金利を0.25%引き下げることを決めた。利下げは昨年12月以来9カ月ぶり。年内の残り2会合で0.25%ずつ引き下げる想定も示した。米利下げ再開がエネルギー需給に与える影響を巡っては見方が分かれ、相場は売り買いが交錯した。
【LPGマーケット】
(/MT) | 限月 | 週初 | 週終 | +/- | |
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CP先物 P | 10月 | $560.47 | $553.03 | -$7.44 | ↓ |
CP先物 B | 10月 | $536.47 | $532.03 | -$4.44 | ↓ |
米国先物 P | 9月 | $354.61 | $357.54 | $2.93 | ↑ |
中東マーケット
↓原油価格下落に伴い、プロパン・ブタン両種共に下落。
↑先週はサウジアラムコからの10月積み出しFOBに対する積み日・数量通知があり、大きな遅延が数量変更は聞かれなかった。中国PDH並びに台湾石化勢から非米国産カーゴ向け購入入札が発表されるなど、中東産カーゴの需要は根強く、フレートの相場感も下落基調であることから中東FOB相場は支えられている。
米国マーケット
相場週間平均:$357.54米国指標の情報はこちら(会員専用)
↑→プロパンは上昇し、ブタンは横ばいの値動き。
→EIA在庫統計で事前予想1.7mil bblの積み上げに対し、1.3mil bbl積み上げの在庫量98.9mil bblにて、昨年同時期並みの在庫量での発表となった。
↑米国内エンドユーザー向けの需要は減少したものの、輸出量は1.97mil bbl/日と前週対比増加しており、積み上げ幅が抑制された。
↓フレートが高止まりする中、極東市況は上値が抑えられ、米国-極東マージンが引き続き縮小しているため、このままフレート市況が下がらなければ米国品購入がキャンセルされる経済性となる。
欧州マーケット
↓プロパン・ブタン両種共に下落。
↓10月欧州着プロパンに対して買い気が聞こえたものの、欧州の燃料需要はまだ本格化していない状況の為、プロパン需給バランスは、11月まではやや供給過剰気味に推移すると想定されている。
↑ブタン商談は低調であるものの、東南アジア向けの米国ブタン需要が堅調であることとフレートが高止まりしていることで、欧州向けブタン価格は今後下支えされることが想定される。
アジアマーケット
↓プロパン・ブタン両種共に下落。
↓先週は購入入札が複数件聞かれ、一定の需要はあるものの、9月の米国からのVLGC出荷カーゴは8月よりも8カーゴ程増加見込みで、10月極東着カーゴも増加する見込みから、売り手の数が多く、マーケットを押し下げた。
フレート、バンカーマーケット
(/MT) | 週初 | 週終 | +/- | ||
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フレート | 中東-日本 | $80.00 | $76.67 | -$3.33 | ↓ |
バンカー | LSMGO | $670.00 | $679.50 | $9.50 | ↑ |
フレートマーケット
米国カーゴがアジア向けに多く積み出されたことで米国-極東価格差が開かず、米国船市況はやや下落のセンチメントにあるものの、船供給量に余剰感がないことからある程度足元のレベル感が維持されると見られる。中東は米国ほど船供給量が少ない状況ではないものの、米国寄港時に追加費用が発生するUSTR規制対象船以外の船が底堅い米国マーケットに集まりやすい環境が醸成されることで、中東の船供給減少が誘引されて中東船市況も下支えされる傾向にある。
9月22日時点における10月AEフレート想定値は、P 11,300円/t、B 9,700円/t
バンカーマーケット
バンカー相場(LSMGO)は $670.00で始まり、 $679.50で週を終えた。
先物マーケット
(/MT) | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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CP先物 P | $520.00 | $553.03 | $554.50 | $562.50 |
CP先物 B | $490.00 | $532.03 | $534.50 | $543.50 |
米国先物 P | $357.54 | $373.17 | $375.12 | $377.07 |
【価格推移】
サウジCP推移表
2025年9月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$520/MT(前月比±$0)、ブタン$490/MT(前月比±$0)
A/L (8月1日~31日平均、$71.556)の熱量換算比は、P: 88.6% (前月比+0.8%) 、B: 84.7% (前月比+0.8%)。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。