マーケットレポート(weekly)

<2026年11月2日>

【原油マーケット】

(/bbl) 週初 週終 +/-
BRENT $115.81 $117.64 $1.83 ↑
AL $113.43 $115.51 $2.08 ↑
WTI $101.76 $104.12 $2.36 ↑

↓10月26日、ロイター通信はサウジアラビア、トルコとパキスタンの高官が同日、中東紛争の緩和に向け、テヘランでイラン当局者と会談したと報道した。イランを含む各国の外交手段を模索する動きを受け、中東での紛争激化を巡る懸念がやや和らぎ、原油が売られた。
↓10月27日、集団防衛枠組み「メッカ防衛同盟」に参加するサウジアラビア、パキスタン、トルコの高官は、地域の平和と安全の確保に向け、協力強化のための対話を継続することで合意した。中東情勢の緊張緩和に向けた動きを受け、中東産エネルギーの供給不安が幾分後退し、原油は売りが先行した。
↑10月28日、イエメン政府軍は、イエメンの親イラン武装組織フーシ派がイエメンのアデン空港から避難するよう人々に警告した後、同空港を攻撃したと発表した。米エネルギー情報局(EIA)がその後発表した23日までの1週間の米石油在庫統計によると、原油在庫は前週比190万バレル減と、市場予想(1万5000バレル増=ロイター通信調べ)に反する取り崩しとなった。ロイター通信は関係者3人の話として、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は11月1日の会合で、12月の原油生産目標を据え置く公算が大きいと伝えた。また、米連邦準備制度理事会(FRB)はこの日午後の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を据え置くことを決定した。市場では金利据え置きがほぼ確実視されていたため、結果発表後の相場の反応は限定的だった。
↓10月29日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、バンス副大統領がイランとの戦闘終結に向けた交渉再開を目指し、同国最高安全保障委員会のレザイ事務局長に書簡を送ったと報じた。ただ、米イスラエルが11月3日の米中間選挙後に対イラン攻撃を再開するとの警戒感は根強く、相場は100ドルの大台付近で下げ渋る展開。イエメンの親イラン武装組織フーシ派とサウジアラビア主導の有志連合軍の間での戦闘激化も懸念材料となっている。
↑10月30日、ロイター通信によると、英国海事機関(UKMTO)は石油輸送の要衝ホルムズ海峡で船体に爆発物2個を取り付けた小型艇がタンカーに衝突したと明らかにした。爆発によりタンカーの機関室で火災が発生。一時航行不能となったが、乗組員は無事だった。また、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などメディアは今週、米国が複数の湾岸アラブ諸国に対し、中間選挙後に短期間かつ激しい軍事作戦が行われる可能性に備えるよう通告したと報じた。

【LPGマーケット】

(/MT) 限月 週初 週終 +/-
CP先物 P 11月 $747.82 $720.00 -$27.82 ↓
CP先物 B 11月 $802.82 $780.00 -$22.82 ↓
米国先物 P 10月 $608.59 $664.93 $56.33 ↑

中東マーケット

↓プロパン、ブタン共に下落
11月CPはプロパン$720/t、ブタン$780/tと、10月比+$40/t、+$50/tの値上がりで発表された。
中東情勢に関する不安感は継続しているものの、11月CPが直前の先物取引指標よりも大幅に安く発表されたことから、11月CP発表直後に下落した。
11月3日に行われる米国の中間選挙後に攻撃が再開されるとの情報が広がっており、選挙前後の両国の動向に注目が集まっている。

米国マーケット

相場週間平均:$664.93米国指標の情報はこちら(会員専用)
↑プロパン、ブタン共に上昇
先週のEIA在庫統計は105.7mil bblと先週比▲0.1mil bbl。
主要な輸出港の一つであるFreeportでは100%超の稼働率で精製を続けており、経済性の観点に加えて物理的な需要に大きく牽引されている。
プロパンとブタンの値差は拡大を続けており、10月に発生したFreeportやNederlandターミナルでのブタン荷役設備トラブルも影響し、2012年1月以来の高値を記録した。

欧州マーケット

↑プロパン、ブタン共に上昇
以前から懸念されていた冬場突入時の在庫が例年対比で低いことや、米国からの輸入が過去5年ぶりの低水準を記録していることを背景に、欧州のブタン価格は過去最高値となった。
アルジェリアの国営石油会社が設定するLPG価格指標Sonatrach Priceでは、11月プロパンは前月比+$155/mtの$825/mt、ブタンは前月比+$300/mtの$1,050/mtと、とりわけブタンは大幅な値上げを見せた。

アジアマーケット

↑プロパン、ブタン共に上昇
日本の9月LPG輸入量は2年ぶりの低水準に落ち込み、前年比でプロパンは10%減少、ブタンは34%減少した。両品共に手前高の環境で購入を先延ばしにされており、ブタンは物理的な供給不足もありプロパン対比で輸入量は大きく下落した。
コスト増により中国からの購入意欲も限定的で、米国の出荷遅延もあり極東着のタイミングが読みづらく、商談が進みにくい環境であった。

フレート、バンカーマーケット

(/MT) 週初 週終 +/-
フレート 中東-日本 $257.00 $257.20 $0.20 ↑
バンカー LSMGO $1,347.25 $1,263.00 -$84.25 ↓

フレートマーケット

米国現物船商戦は12月に突入し、流動的な市況の環境下Offerとbidの差が大きく、今週の現物成約はわずか4件と消極的なマーケットであった。木曜日は11月CPが前日先物価格対比大幅に低い値での公表となったことを受け、FEIも価格は下落、対して米国における在庫取り崩しとNederland及びFreeportにてForce Majeureが発令されたことから、他指標に反してMBは上昇、結果的にアーブ経済性は縮み、FRTの先物価格も前日対比▲$5~$10で取引される局面となっている。一方、中東は9月対比LPG出荷量が減少し、引き続き米国の供給が中心であるマーケット構造は変わらない。戦争発生前対比で非効率なデリバリーが継続されていることから、情勢が回復しない限り季節性LPG需要も相俟って、引き続きタイトな船ポジションに変化はない。混雑が緩和していたパナマ運河も$1.0milを超えるオークションが生じていることから、船市況は一定期間下支えされる可能性がある。

2日時点における12月AEフレート想定値は、P 22,800円/t、B 20,200円/t

バンカーマーケット

バンカー相場(LSMGO)は $1,347.25で始まり、 $1,263.00で週を終えた。

先物マーケット

(/MT) 10月 11月 12月 1月
CP先物 P $680.00 $720.00 $727.00 $722.00
CP先物 B $730.00 $780.00 $785.00 $762.00
米国先物 P $673.39 $672.72 $668.18 $648.65

【価格推移】

サウジCP推移表

2026年10月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$680/MT(前月比+$55)、ブタン$730/MT(前月比+$70)
A/L (9月1日~30日平均、$111.889)の熱量換算比は、P: 74.1% (前月比-13.7%) 、B: 80.7% (前月比-13.3%)。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。