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Project Story 02

Project Story 02

台湾で切り拓く、
社内初の海外リテール市場

INTRODUCTION

日本国内では人口減少や脱炭素の流れを受け、
LPG事業の収益基盤を守りながらも新たな
事業の柱をつくることが求められていた。
アストモスエネルギーが目を向けたのは、
海外でのリテール(小売)事業。
初めの舞台に選ばれたのは、台湾だった。

PROJECT MEMBER

事業開発一部(照和股份有限公司出向)

事業開発一部(照和股份有限公司出向)

加藤 真吾

2009年入社

国内での卸売や事業開発を経験したのち、台湾で設立したジョイントベンチャーの副総経理(副社長)として、現地のリテール事業を統括している。新市場の調査から制度設計、顧客提案まで幅広く関わり、アストモス初の海外リテール挑戦を牽引する存在。

事業開発一部

事業開発一部

蘇靖凱(ケビン)

2024年入社

台湾出身。大学卒業後に来日し、日本での就業経験を経てアストモスエネルギーへ入社。母国語を活かして台湾プロジェクトに参画し、現地顧客とのコミュニケーションや需要開拓を担当。事業拡大後のプロジェクト推進計画まで担う。

TOPIC 01

地道な市場調査が導いた、
台湾LPG市場の可能性

地道な市場調査が導いた、台湾LPG市場の可能性

日本と同じように、都市郊外で生活の要となっているLPG。一方で、販売方法や使い方には改善の余地が多く残されている――市場と現地調査を通して得た「気づき」を、プロジェクトリーダーの加藤は語る。

現地に入って最初に感じたのは「暮らしの不便さ」でした。シリンダーが空になると、消費者は販売店に電話をかけ、現金で支払って交換してもらう仕組みです。日本では当たり前のようにあるメーターや自動検針がなく、ガス切れの心配を常に抱えながら生活しているのを見て驚きました。

加藤

加藤

日本では一般的な「メーターによる従量販売」が、台湾では2018年まで認められていなかった。ガスはシリンダー単位で購入するのが当然の環境。現地で見たのは、そのような仕組みが生み出す不便さだった。

台湾では2階にシャワールームがある住宅も多いです。そんな中、高齢の消費者が20KGもあるガスシリンダーを担いで階段を上り、2階にある給湯器とボンベを接続していたんです。とても大変ですし、事故のリスクもあります。日本式の従量販売であれば、屋外に設置したボンベから設備まで配管でLPGを供給するため、消費者自身がボンベを運ぶことはありません。日本のモデルであれば、多くの人の暮らしを便利にできると感じました。

加藤

加藤

台湾社会は高度なIT化の一方で、このようなインフラの仕組みが整っていないケースがあります。現地に住んでいたときは気づかず、来日後にアストモスエネルギーに入社して初めて気づいた「矛盾」ですね。

ケビン

ケビン

台湾でLPGのメーター販売が可能となったのは、2018年のことである。制度改正から間もない時期こそ、アストモスエネルギーにとって台湾進出の大きなチャンスとなった。

TOPIC 02

壁となったのは文化と
「二重の言語の壁」だった

壁となったのは文化と「二重の言語の壁」だった

現地での事業展開にあたり、最初に立ちはだかったのは「消費者の習慣」だった。長年シリンダーを使い続けてきた人々にとって、新しいサービスは理解しづらい。「今のままでいい」という声も少なくなかった。

お客様に「メーター販売で便利になりますよ」と提案しても、最初はなかなか響きませんでした。ガスは毎日必ず使うものなので、生活に馴染んだやり方を変えたくない、という気持ちはよくわかります。ですが、そこを乗り越えなければ普及は進まないんです。

加藤

加藤

さらに、言葉の壁もあった。加藤は中国語で顧客説明をしていたが、細かいニュアンスまでは伝わりきらない。その点は、台湾出身のケビンが加わることでスムーズな提案を心がけた。

台湾では標準語の中国語だけでなく、台語(台湾語)を使う人も多いんです。方言まで含めると、言語の壁は二重になります。そこで現地出身の私が現場に入ることで、そうしたギャップを埋める一助になることができたと思います。

ケビン

ケビン

立場は「プロジェクトの旗振り役」でしたが、前線でお客様と会話をすることはやめませんでした。「なぜ、日本人が台湾でガス営業を?」という引っ掛かりを大切にしたかった思いもあります。うまく伝わらないこともありましたが、同行した現地ドライバーが説明に加わってくれることもあり、お客様だけでなくスタッフの心が徐々に動いているのを感じました。

加藤

加藤

TOPIC 03

建設会社との協力や、
システム導入で開いた突破口

建設会社との協力や、システム導入で開いた突破口

突破口となったのは、新築住宅を手がける建設会社への提案だった。都市ガスが普及していない地域で、最初から配管やガスメーターが設置された住宅にLPGを導入する――この仕組みなら、住む人に追加の配管費用をかけることなく、自然に新しいサービスを利用できる。

新築物件の段階から導入すれば、住む人は“最初から便利な仕組み”を当たり前に使うことができます。最初のハードルを下げることが重要でした。

加藤

加藤

さらに、既存住宅向けには、ガスの注文をLINEでできる仕組みやキャッシュレス決済を導入。日常的にスマホを使う世代を中心に「便利さ」が評価され、少しずつ利用者が増えていった。

これまではシリンダーが空になると電話をかけて、現金で支払って……という流れでした。LINEで注文できたりキャッシュレス決済ができたりするデジタルサービスが、企業にとってもユーザーにとっても新しい流れを生み出しつつあります。

加藤

加藤

狙うのは市場シェア5%。数字だけを見れば小さいが、LPGが生活インフラであることを考えれば、その意味は大きい。

台湾のLPG市場は、依然として事業者・消費者双方にとってデジタル化が進んでいません。新たなデジタルサービスの導入で、働き方やサービス提供の形を変えるというのは、市場シェア5%を取るという単なる数字以上に《社会全体の仕組みを変える》ことにつながると考えています。

加藤

加藤

TOPIC 04

挑戦の醍醐味と未来への視点

挑戦の醍醐味と未来への視点

海外リテールという初の挑戦。日々直面する課題を解きながら前に進むこと自体が、大きなやりがいになっていた。

新規事業というと華やかに見えるかもしれませんが、実際は地道な積み上げの連続です。市場を調べて、人の声を聞いて、どこに困りごとがあるのかを探りながら、自社の持っているリソースでどう解決できるかを地道に考えていくプロセスなんです。その繰り返しの中に面白さがありますね。もちろん、社内初の事業として「失敗できない」という覚悟もあります。

加藤

加藤

一方でケビンは、台湾市場で事業を軌道に乗せるためには「数字」と「需要」を確実に捉えることが欠かせないと強調する。

どんなに意義があるプロジェクトでも、事業として黒字化できなければ続けられません。そのためにはまず需要をしっかり掴むことが大切です。安全や便利さに価値を感じるお客様を増やしていけるかが、これからの鍵になります。

加藤

ケビン

台湾で積み上げる一歩一歩は、地域の暮らしを変える確かな実感につながっている。その成果はやがて、アストモスエネルギーにとって新しい成長の選択肢を広げていく。

その手で動かせ、
世界のエネルギー。

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