マーケットレポート(weekly)

<2026年8月3日>

【原油マーケット】

(/bbl) 週初 週終 +/-
BRENT $88.36 $90.12 $1.76
AL $91.81 $89.53 -$2.28
WTI $82.61 $84.67 $2.06

7月27日、米国とイランの戦闘停止を受け大幅続落した。両国の対立激化にひとまず歯止めが掛かったことを受け、市場では手じまい売りが活発化。一方、トランプ氏は26日、ニュースサイト「アクシオス」に対し、外交交渉が失敗すれば、軍事作戦を拡大して再開するよう命じることが可能だとも強調。このため、先行き不透明感はなお強く、ボラティリティーの高い状態が当面続くとの見方がくすぶっている。
7月28日、ロイター通信は関係者の話として、オマーンがホルムズ海峡を地域共同の枠組みで管理する案をイランに提示したと報道した。さらに、イラン国営テレビはアラグチ外相がオマーン、サウジアラビア両国の外相と相次いで電話会談したと報道。トランプ米大統領が「(イランと)良い対話を行っている」と述べたこともあり、米国とイランの戦闘終結に向けた交渉が再開すれば、エネルギー輸送の混乱が解消されるとの期待が高まり、原油が売られた。
7月29日、イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」は同国メディアを通じ、ヨルダンの駐留米軍基地を弾道ミサイルで攻撃したと発表した。米FOXニュースによると、トランプ米大統領は「(イランを)激しくたたくことになる」と述べ、報復攻撃を行うと警告した。イエメンの親イラン武装組織フーシ派が、紅海南部とアデン湾を結ぶバベルマンデブ海峡を通過する船舶から通航料を徴収する案を検討しているとの報も重なり、供給混乱への警戒感が強まった。
7月30日、ロイター通信は関係筋が明らかにした話として、サウジが紅海を航行する船舶を、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による攻撃から守ることを目的とした国際的な同盟関係の構築を目指していると報じた。サウジのほか、13カ国が参加するという。この報などを手掛かりに、原油は売りが優勢となった。
7月31日、イラン精鋭軍事組織「革命防衛隊」に近いファルス通信が、同隊はホルムズ海峡でタンカー2隻を通航停止したと報じたと伝わった。中東産原油の供給不安が改めて意識され、相場はじりじりと上昇。エジプト北部の地中海沿岸にあるダミエッタ港でガス貯蔵タンカー2隻がドローン攻撃を受け、スエズ運河の通航を巡る新たな脅威が浮上している。

【LPGマーケット】

(/MT) 限月 週初 週終 +/-
CP先物 P 8月 $609.99 $620.00 $10.01
CP先物 B 8月 $640.99 $640.00 -$0.99
米国先物 P 7月 $354.93 $347.77 -$7.16

中東マーケット

プロパン上昇、ブタン横ばい
8月CPはプロパン$620/ブタン$640と両品共に前月対比+$40で発表された。
ホルムズ海峡を通過する船舶の数は2週間ぶりの水準へ回復しているものの、紅海経由の輸送はフーシ派により封鎖され、中東のLPG供給はタイトな環境が継続している。
米/イランの攻撃が再開され供給懸念は着実に高まっており、中東産LPGを求める買い手は積極的に確保する動きもみられる。インドの7月LPG輸入の約7割は米国産になる見通しとなっている。

米国マーケット

相場週間平均:$347.77米国指標の情報はこちら(会員専用)
プロパン下落ブタン上昇
先週のEIA在庫統計は102.3mil bblと先週比+2.5mil bbl。
過去5年平均対比+34%の在庫水準となっており、プロパン価格は下落した。Enterprise社は故障で停止していたPDHプラントを再開させ、スケジュールの遅延をキャッチアップする見込みだ。
ブタンは中東情勢の再燃を受け、インド/極東地域での需要に支えられ底堅く推移した。

欧州マーケット

プロパン下落、ブタン上昇
中東の情勢不安が続く中、欧州地域は米国から継続して輸入が行われており、7月の米国産LPG輸入量は約59.3万トンと8か月ぶりの高水準となる見込みだ。
通常はナフサ対比でのLPG安、クラッカー需要などが欧州のLPG価格を下支えするが、需要を上回る輸入量と季節的な内陸暖房需要の弱さによりプレミアムは弱含んでいる。
一方、ライン川の水位低下により内陸部への物流に影響が出ており、港湾の輸入価格に対する影響は限定的だが、内陸部の販売価格は上昇している。

アジアマーケット

プロパン下落、ブタン上昇
引き続き米国産LPGへの依存度を高めており、中国PDHのプロパン需要も限定的であったことから需給バランスが供給過多に傾きプロパン価格は若干の軟化、ブタンは中東依存度が高く代替先が限られるため、長引く中東情勢不安を背景に上昇した。
中国広東省湛江の新設LPGターミナルが初めてLPGを輸入。当該カーゴは中東産LPGであり、中国の7月LPG輸入量は一時的に中東産LPGも流入したことで戦争前の水準と同等まで回復した。

フレート、バンカーマーケット

(/MT) 週初 週終 +/-
フレート 中東-日本 $218.25 $213.00 -$5.25
バンカー LSMGO $1,230.50 $1,216.00 -$14.50

フレートマーケット

中東情勢の若干の落ち着きからマーケットはFEI下落、米国玉の極東向け積出し経済性縮小の方向へ動き、BLPG3もJul/27 の$291はJul/31に$272まで下落幅は▲$19となった。先物取引の売りが進み市況は下落基調となったが、9月前半現物船ポジションは引き続きタイトであり、安売りを望まないオーナー勢のオファーレベルは高くBid/offerの乖離により米国積出しの成約はわずか2件に留まった。先週初めまでは堅調な米国玉の極東向け積出し経済性に支えられ、8月積みは36件と7月の24件対比+12件と順調に推移していたが、先週半ばからの米国玉の極東向け積出し経済性悪化により成約は進まず、バイヤーはオファーレベルの下落、オーナーは経済性改善を様子見する膠着状態が継続されている。市況上昇に向けた好材料としてはNBパナマの混雑である。LPG船オークションは$2.5milから$3.7milの落札が散見されており、各社は極東揚げ切りであっても喜望峰経由米国配船を選択するなどトンマイル上昇に向けた動きが進んでいるのも事実である。LPG船の通常予約における獲得は1週間以上見られておらず、LoTSAまたはオークション以外取得できない状況となっている。米イラン情勢には一旦の落ち着きは見られるものの、次なる何かしらのイベントが発生すればすぐに反転するマーケットである。

3日時点における9月AEフレート想定値は、P 20,800円/t、B 18,500円/t。

バンカーマーケット

バンカー相場(LSMGO)は $1,230.50で始まり、 $1,216.00で週を終えた。

先物マーケット

(/MT) 7月 8月 9月 10月
CP先物 P $580.00 $620.00 $569.00 $545.00
CP先物 B $600.00 $640.00 $591.00 $563.00
米国先物 P $347.77 $345.16 $351.65 $357.54

【価格推移】

サウジCP推移表

2026年8月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$620/MT(前月比+$40)、ブタン$640/MT(前月比+$40)
A/L (7月1日~31日平均、$86.056)の熱量換算比は、P: 87.9% (前月比+13.3%) 、B: 92.0% (前月比+13.7%)。
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