<2025年7月29日>
【原油マーケット】
(/bbl) | 週初 | 週終 | +/- | |
---|---|---|---|---|
BRENT | $69.21 | $68.44 | -$0.77 | ↓ |
AL | $72.09 | $72.45 | $0.36 | ↑ |
WTI | $67.20 | $65.16 | -$2.04 | ↓ |
↓米商務省が25日発表した6月の耐久財受注額は前月比9.3%減と、市場予想(ロイター通信調べ)の10.8%減をやや上回った。一方で、設備投資の先行指標となる非国防資本財受注(航空機を除く)は0.7%減と、市場予想(0.2%増)に反する落ち込みとなった。中国財政省が同日発表した1~6月期の歳入は前年同期比0.3%減となり、減少率は1~5月と同水準だった。エネルギー消費大国である米中の低調な経済指標を受けて需給緩和懸念が広がる中、原油売りが先行した。
→中国商務省は23日、何立峰副首相が27~30日にスウェーデンを訪問し、米国と閣僚級貿易協議を行うと発表した。8月12日に設定している一部関税の停止期限延長や輸出規制の緩和がテーマに上る見通しとされている。米国と中国間の協議の進展を見極めたいとの見方から、原油に積極的な買いは入りづらく、原油相場は軟調に推移。
↑米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計では、原油在庫が前週比320万バレル減と、市場予想(ロイター通信調べ)の160万バレル減を上回る取り崩し幅となったことに加え、米国内で欧州連合(EU)との通商合意が近いとの見方が強まったことを受けて需給引き締まり観測が浮上した。
【LPGマーケット】
(/MT) | 限月 | 週初 | 週終 | +/- | |
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CP先物 P | 8月 | $524.91 | $522.38 | -$2.53 | ↓ |
CP先物 B | 8月 | $507.91 | $504.38 | -$3.53 | ↓ |
米国先物 P | 7月バランス | $357.86 | $367.31 | $9.44 | ↑ |
中東マーケット
↓プロパン・ブタン両種共に下落。
↓割高な中東フレート相場によって中東カーゴに対する買い唱えが下火になっていることに加え、アジア全体の需給バランスが軟化していることで、CP先物の原油対比クラックバリューが下落。
↓今月末に予定されている8月CPのアナウンスに関しては、中東品の最大手バイヤーであるインド勢の26年FOB購入商談期間であることから安く発表されるとの見方が強い。
米国マーケット
相場週間平均:$367.31米国指標の情報はこちら(会員専用)
↑プロパン・ブタン共に上昇。
↑EIA全米在庫は事前予想2.1-3.5mil bbl積み上げの予想に反し、0.522mil bblの取り崩しにて発表。在庫量は82.3mil bbl。当該水準は過去5年間の平均対比で+9%程度の積み上げ水準。生産量が引き続き堅調であることに加え、輸出量・米国内内需が増加しており、とりわけ輸出量に関しては一部で聞かれていた出荷遅延の解消もあり、2.10mil b/d(過去最大値は2.34mil b/d)に達していることからも、米国輸出市場の強さを示す結果となり、市況価格を押し上げている。
欧州マーケット
↑プロパン・ブタン共に小幅上昇。
→欧州市場は依然として季節的な需要の低迷により、プロパン・ブタンともに目立った商談なく、マーケット上でもbid/offerが効かれていないことから、買い手・売り手共に様子見の姿勢。
↑一方でフレートの強含みに伴い、持ち届け価格が上昇したことで、プロパン・ブタン価格共に先週比小幅増となった。
アジアマーケット
→プロパン・ブタン共に横ばいで推移。
→極東商戦は9月着モノへ移行。引き続き米国出荷が堅調であることからも、買い手優位な環境が想定されている一方、8月までに見られていた各輸入業者の定修が完了することで、8月着モノ対比で商談レベルは改善するものと見られている。
→CP先物価格の下落によってオレフィン価格対比のマージンが改善したことが、中国をはじめとする石化事業者からの買い唱えに繋がり市況を下支えされた。
フレート、バンカーマーケット
(/MT) | 週初 | 週終 | +/- | ||
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フレート | 中東-日本 | $81.00 | $85.00 | $4.00 | ↑ |
バンカー | LSMGO | $685.00 | $689.00 | $4.00 | ↑ |
フレートマーケット
トンマイル上昇による船供給減少が特に米国で顕著に見られている。7/23(水)の在庫統計では予想外の取り崩しとなり米国-極東マージンは足元縮小しており、フレートに下落圧力が働いてもよい状況であるが、船物理供給量減少の影響が大きいことで引き続き下支えされている状況。一方、中東では手前のアジア市況が低迷していることから、インド国営会社向けに販売を実施しているトレーダーは、不要な8月前半積みのカーゴをノミネートする傾向が強く、結果として8月前半積みでスポット傭船需要が多く聞かれたことも手前のフレート市況を支えた要因となっている。6月のEPC荷役遅延で滞船した船が8月以降に積み地に戻ってくることから、ここまで見られてきたようなトンマイル上昇によるフレート上昇は頭打ちになるのではと見ている。
28日時点における8月AEフレート想定値は、P 11,300円/t、B 9,800円/t
バンカーマーケット
バンカー相場(LSMGO)は $685.00で始まり、 $689.00で週を終えた。
先物マーケット
(/MT) | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 |
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CP先物 P | $575.00 | $522.38 | $528.00 | $542.00 |
CP先物 B | $545.00 | $504.38 | $512.00 | $527.00 |
米国先物 P | $367.31 | $368.61 | $371.21 | $377.07 |
【価格推移】
サウジCP推移表
2025年7月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$575/MT(前月比-$25)、ブタン$545/MT(前月比-$25)
A/L (6月2日~30日平均、$70.718)の熱量換算比は、P: 99.2% (前月比-13.6%) 、B: 95.3% (前月比-13.3%)。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。