2月27日に3月のARAMCO価格が発表されましたので次の通りご報告致します。
3月CP
プロパン $ 545 /MT(前月比±$0)
ブタン $ 540 /MT(前月比±$0)
アラビアンライト原油の2月1日~28日の平均価格は$68.577/BBLです。
尚、3月CPのアラビアンライト原油熱量換算比は、プロパンで96.9% 、ブタンで97.4%となっております。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。
2月27日に3月のARAMCO価格が発表されましたので次の通りご報告致します。
3月CP
プロパン $ 545 /MT(前月比±$0)
ブタン $ 540 /MT(前月比±$0)
アラビアンライト原油の2月1日~28日の平均価格は$68.577/BBLです。
尚、3月CPのアラビアンライト原油熱量換算比は、プロパンで96.9% 、ブタンで97.4%となっております。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。
上旬: BRENT: 66.30 ⇒ 68.80 WTI: 62.14 ⇒ 63.96
上昇要因:中東付近を航行中の米空母にイラン製無人機が接近し撃墜、ホルムズ海峡にてイランの武装船舶が米国船籍石油タンカーに接近など、両国の緊張が高まったこと、カザフスタンのテンギス油田では前月の火災から復旧が遅れる中、同国石油輸出量について2月は最大35%減となる可能性があると報じられたこと、など。
下落要因:米国とイランは、イラン核開発を巡る高官協議をオマーンで実施、イラン側から良い協議ができたと前向きな反応があり、米イラン間の緊張が一時緩和されたとみられたこと、など。
中旬: BRENT: 68.80 ⇒ 71.76 WTI: 63.96 ⇒ 66.48
上昇要因:トランプ米政権が核開発を巡り対立するイランとの大規模な戦争について「間もなく始まる可能性がある」とし、軍事攻撃の準備をしていると報じられたこと、イランがホルムズ海峡において軍事演習を実施し、一部の船舶が一時航行を見合わせる事象が発生、エネルギー供給が混乱するとの懸念が高まったこと、など。
下落要因:トランプ大統領がネタニヤフ首相とイランの核問題等について協議、米国がイランとの交渉継続の意向を示し、即座の軍事展開の可能性は低減したと考えられたこと、IEA月報において2026年の世界の石油需要見通しが前月の見通しから下方修正され、1月の北米寒波による供給懸念影響は大きくなく大幅な供給過剰が続くと見通したこと、など。
下旬: BRENT: 71.76 ⇒ 72.48 WTI: 66.48 ⇒ 67.02
上昇要因:米国とイランはジュネーブでイラン核開発を巡る高官協議を長時間に渡り実施、双方主張には依然として隔たりがあり軍事衝突に発展する警戒感が大きくなっていったこと、など。
下落要因:米エネルギー情報局(EIA)週間在庫統計において、原油在庫が市場予想を大幅に上回る積み増しとなったこと、OPEC+が4月に原油生産量を日量13万7000バレル増やすことを検討中と報じられ、これを受けて需給の緩みが警戒されたこと、など。
上旬: CP先物 $523 ⇒ $534
マーケットよりも高い水準で2CPが発表されたこともあり、先物価格は2CP比マイナス$20程度の水準からスタート。大きな供給不安・供給過剰は聞かれていないが、原油価格の上昇に伴い緩やかに上昇。各サプライヤーから2月積タイミング通知があり、一部のバイヤーに対しては希望した積レンジからの遅れが見られたことから、若干のタイトさが伺えた。
中旬: CP先物 $534 ⇒ $538
サウジアラムコの3月積みプログラム発表に大幅な遅延が生じ、発表されたものも各社の希望スケジュールから大幅に後ろ倒しされたものであったとの声が聞かれた。
しかしながら積み数量などへの制約は聞かれず、供給に対する懸念は大きくは増大しなかった。原油価格の上昇に連動した先物価格の上昇も継続。
下旬: CP先物 $538 ⇒ $545
スポットカーゴ供給余力が聞こえていたことからも中東FOB商戦は下落局面であったものの、2/23にサウジアラムコのJuaymah施設でLPGパイプラインの桟橋崩落があったことが2/25に発表され、当該港からの3月積カーゴが全バイヤーに対してキャンセルとなったことで一転、先物価格は急上昇。最終的にはマーケット水準からは少し低い、前月と同価格のCP発表となった。
・2月27日(金)に発表された3月CPは、プロパン$545/トン(前月対比±$0)、ブタン$540/トン(前月対比±$0)。
・1月末に米国のイラン攻撃の危険性が高まっていたが、軍事展開には至らなかった。しかしながら米国の空母はオマーン沖にて待機を続ける形となり、時機に備えて攻撃の準備は進められている状態となっていた。このような状況下、2月の間は緩やかに原油価格は上昇傾向を辿り、CP先物価格も、LPG特有のマーケット情報による上下動はあったものの基本的には同じような上昇傾向を辿った。2/25には上述の通りサウジアラビア東海岸からの3月出荷LPGが全キャンセルというビッグニュースが駆け巡り、急激な供給タイト化に備えCP先物は上昇、しかしながら最終的には前月同様の単価での発表となった。
・OPEC月報によると1月の原油生産はカザフスタンの生産不調を主要因として目標には届かない水準となった。OPECとしては需給バランスは好転しむしろ需要過多も考えられるという見解だが、IEAは引続き供給過剰が続くとしており、こちらは大きな懸念材料とは捉えられなかった。
・総評として、月末に明らかとなったサウジアラビア東海岸からの3月積荷役停止によるインパクトが最も大きく、マーケットは混乱した(その後の中東情勢変化でさらなる混乱に陥ることとなる)。
・尚、イスラエル・米国によるイラン攻撃を発端とした現在進行中の戦争については2/28を起点に開始されたことから、ホルムズ海峡封鎖、中東各国港湾への攻撃などによる影響については3CP発表時点では(将来的な懸念材料としてはあったものの)反映されていない。
CP発表時点から本レポート発信までの間に世界情勢に大きな変化がありマーケットを見通すのは難しい状況になっているが、現在起こっていること、今後起こりうることを以下に整理する。
(以下は3月5日現在の情報。)
・2/28にイスラエル・米国がイランを攻撃、最高指導者ハメネイ師を含むイランの高官多数を殺害。イランは最初の攻撃から4時間程度で反撃を開始。イスラエルだけではなく、カタールやUAE、バーレーンなどの米軍基地を有する国へも米国関連施設を中心にミサイル・ドローン攻撃を実施。ドバイ・アブダビ・クウェートでは空港にも被害が出ており、各国の空の便が一時停止状態に。また海については、イラン革命防衛隊がホルムズ海峡を通峡する船舶に対し攻撃すると通告し、実質封鎖状態に。船舶保険会社も中東地域を保険の適用外とすると通知したことで、一部の国を除いたほぼすべての船舶が往来不可となっている。また、中東各国の石油設備にも攻撃が及んでおり、特にカタールでは生産がストップとなることで、LNG及び関連製品についてForce Majeure*(不可抗力)が宣言された。*契約当事者の責任では回避できない事態(天災・戦争など)により債務不履行責任を免除する契約条項。
・3月4日現在でもイランへの攻撃、イランからの周辺諸国への攻撃は断続的に継続されており、対話による解決がなされるまで応酬の終わりが見えない状況となっている。
・ホルムズ封鎖によって中東地域において生産された原油や精製してできた連産製品が出荷できないとなると、出荷国においてはフレア(燃焼して大気へ放出)、もしくは生産及び精製の稼働を落とさざるを得ない。コントロールできるならば後者の手段を取る可能性が高く、そうなった場合ホルムズ通峡が再開されたとしても元の水準に戻すには時間がかかる可能性が高い。
・この状況を受けてLPGの物理的な世界への供給量が不足することは明らかであり、米国品を中心としたSPOT品マーケットは既に高騰し始めている。特にLPG輸入の約8割以上を中東に依存しているインド、米国品輸入に10%の関税がかかるために中東比率を昨年から再度高めていた中国(中国船ならばホルムズを通れる可能性はある)、の2大需要国については中東品の代替カーゴ確保は特に急務。足元では大きく環境が変わりゆくマーケットを見通すのは難しく、トレーダーの動きも慎重になっているが、代替品をスポット調達する動きが加速する可能性が高い。日本を含む他の需要国についても、LPGに限らず各種石油製品の入手難易度が高くなることにより、現在の状況が続けば続くほどマーケットは高騰していく。
・ホルムズ封鎖が短期で終息したとしても、サウジアラビア東海岸からのLPG出荷停止について現状再開時期は明確になっておらず、こちらも需給タイトな想定に拍車をかけている。