マーケットレポート(weekly)

<2025年12月1日>

【原油マーケット】

(/bbl) 週初 週終 +/-
BRENT $63.37 $63.20 -$0.17
AL $64.87 $66.32 $1.46
WTI $58.84 $58.55 -$0.29

ロシアとウクライナ間の戦争終結への期待を背景に、原油相場は軟調に推移。停戦合意が纏まれば、西側諸国がロシアに科していた制裁を解除し、同国産エネルギー供給が増大するとの見方が投資家心理を圧迫している格好。
米国エネルギー情報局(EIA)が26日午前に公表した21日までの在庫週報では、原油とガソリンがともに市場予想を上回る積み増しを記録し、現物需給の緩みが意識されて相場が弱含んだ。
石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」が30日に開催する会合で、先に合意した2026年1~3月の増産停止方針を確認する見込みとの報道から、今後の原油需給タイト化が意識され、相場が支えられた局面もあった。

【LPGマーケット】

(/MT) 限月 週初 週終 +/-
CP先物 P 12月 $491.16 $509.82 $18.66
CP先物 B 12月 $478.16 $493.82 $15.66
米国先物 P 11月 $307.72 $306.09 -$1.63

中東マーケット

プロパン・ブタン共に上昇。
サウジアラムコが12月積み出しプロパンカーゴの販売数量に制限を設けている他、一部買主に対しては販売そのものをキャンセルしたとの報が広まっており、中東プロパン在庫のタイト化が噂される中で相場が強含んだ。

米国マーケット

相場週間平均:$306.09米国指標の情報はこちら(会員専用)
プロパンのみ下落。
米国EIA在庫統計では事前予想の23.6万バレル減少に対し、4.2万バレルのみの在庫取り崩しにて、引き続き過去最高水準での在庫積み上げが継続。
加えて、米国Enterprise社では出荷ターミナルの設備不良影響で12月のカーゴ輸出減少が見込まれており、今後益々の米国在庫積み上がりが意識されて相場がやや弱含んだ。

欧州マーケット

プロパン・ブタン共に上昇。
欧州の冬季寒冷予報と年末に向けた燃料需要を背景とした購入意欲に支えられて価格が上昇。

アジアマーケット

プロパン・ブタン共に上昇。
極東地域では1月着カーゴの商戦に移行しつつあり、日韓元売り勢を中心とした民生向け冬季需要に支えられてLPG価格が堅調な値動きを見せている。

フレート、バンカーマーケット

(/MT) 週初 週終 +/-
フレート 中東-日本 $68.92 $70.67 $1.75
バンカー LSMGO $699.75 $687.75 -$12.00

フレートマーケット

中国勢からのターム並びにスポットでの購入入札が複数続いたことと、極東需要が顕在化したことでFEI価格が下支えされ、極東-米国間のマージンが拡大したことで米国船市況がサポートされている。中東はサウジアラムコ12月カーゴで一部キャンセルが聞こえた他、クウェートKPCも火災影響から出荷量が減少する見込みであり、上昇しきらないマーケットが続いている。今後、米国積み出しターミナルにおいては冬季特有の霧影響による積み荷役遅延が予想される他、フレート市況が高水準で推移していることからパナマ経由での米国配船が増加しており、パナマ運河での混雑も予想されるため、極東市況・米国船市況は引き続きサポートされていく可能性がある。

12月1日時点における1月AEフレート想定値は、P 11,200円/t、B 9,600円/t

バンカーマーケット

バンカー相場(LSMGO)は $699.75で始まり、 $687.75で週を終えた。

先物マーケット

(/MT) 12月 1月 2月 3月
CP先物 P $495.00 $508.00 $505.50 $491.00
CP先物 B $485.00 $492.00 $490.50 $481.00
米国先物 P $358.19 $355.58 $354.28 $345.81

【価格推移】

サウジCP推移表

2025年11月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$475/MT(前月比-$20)、ブタン$460/MT(前月比-$15)
A/L (10月1日~31日平均、$67.229)の熱量換算比は、P: 86.2% (前月比+3.7%) 、B: 84.6% (前月比+4.4%)。
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