<2025年9月9日>
【原油マーケット】
(/bbl) | 週初 | 週終 | +/- | |
---|---|---|---|---|
BRENT | $68.15 | $65.50 | -$2.65 | ↓ |
AL | $73.59 | $72.38 | -$1.21 | ↓ |
WTI | $65.59 | $61.87 | -$3.72 | ↓ |
↓ロイター通信によると、OPECプラスの有志8カ国は今後の生産方針を巡り、更なる増産を検討する見通しだと報じた。更なる増産が実施されれば、予定よりも1年以上前倒しで日量165万バレル(世界需要の1.6%相当)の減産を縮小することとなり、この報を受け、需給の緩みを意識した売りが優勢となった。
↓米国エネルギー情報局が4日に公表した週間在庫統計は、原油在庫が前週比240万バレル増と、事前予想の200万バレル減に反して積み増しとなり、ここでも需給の緩みが観測され、原油相場を押し下げた。
↓米国労働省が3日に発表した7月の雇用動態調査によると、非農業部門の求人数は、前月比17万6千件減の718万1千件と、市場予想の737万8千件を下回った。市場では、労働市場の減速が意識され、石油需要の
先行き不透明感に繋がり、相場を圧迫した。
↑米国財務省は2日、イラン産原油をイラク産に偽装して輸送していたとして、イラクとセントクリストファー・ネービスの二重国籍を持つ実業家が主導する海運会社と船舶のネットワークを制裁対象に指定した。米政権は核協議が停滞する中、イランへの圧力を強めており、これを受け、米国によるイラン産原油取引に対する取り締まりが供給懸念を高め、買いが先行した局面もあった。
【LPGマーケット】
(/MT) | 限月 | 週初 | 週終 | +/- | |
---|---|---|---|---|---|
CP先物 P | 10月 | $544.01 | $547.33 | $3.31 | ↑ |
CP先物 B | 10月 | $522.01 | $522.33 | $0.31 | ↑ |
米国先物 P | 9月 | $352.00 | $344.51 | -$7.49 | ↓ |
中東マーケット
↑原油価格の下落にも関わらず、プロパン・ブタン両種共に上昇。
↑今週は9月CP価格が8月CP価格と同じ$520/MTで公表、事前のマーケットコンセンサスなりの価格で発表された。10月はインド祝日「ディワリ」前にインド国内需要が増加する傾向にあり、9月CP価格発表後から10月先物CPに買いが集まっており、価格が下支えされた。
米国マーケット
相場週間平均:$344.51米国指標の情報はこちら(会員専用)
↓↑プロパンが下落した一方で、ブタンは上昇。
↓EIA在庫統計で事前予想2.25mil bblの積み上げに対し、3.16mil bbl積み上げの在庫量96.13mil bblにて発表。米国在庫の積み上げ水準は過去5年平均対比で11.49%の上振れとなっており、需給の緩みが意識され価格が下落した。
欧州マーケット
↑↓プロパンの上昇に反し、ブタンは下落。
↑↓10月着物の商談が始まる中、プロパンに関しては冬場の需要期に向けて、民生用需要が高まっていくことから今週は積極的な買い気が観測され、価格が上昇した。一方で、ブタンについては目立った商談無く、下落した。
アジアマーケット
↑プロパン・ブタン共に週を通して上昇。
↑アジアマーケットでも10月着物の商談が本格化し、需要期に入っていく中で今週は成約が相次ぎ、価格が支えられた。中国からも購入テンダーが多数発表されて実際の成約に至ったものも多く、積極的な買い気から相場がサポートされた。
フレート、バンカーマーケット
(/MT) | 週初 | 週終 | +/- | ||
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フレート | 中東-日本 | $79.50 | $75.00 | -$4.50 | ↓ |
バンカー | LSMGO | $662.25 | $662.00 | -$0.25 | ↓ |
フレートマーケット
中東では先週までで9月カーゴの成約が進んでいたことから、今週はマーケットの動きが鈍く、喜望峰経由米国向けの船が、米国積み地に限らず中東積み地でもスポット傭船の対象候補船として認識されるようになり、中東積み地での見かけ上の船舶供給量が重くなったことからFRT市況が押し下げられた。また、米国USTR規制が施行される10/14までに米国積みを完了させたい中国船主が米国積みでのスポット傭船ディールの成約を急ぐ(=中国船主による船の売り急ぎ)との見方からもFRT市況に下落圧力が掛かっている。一方で中東品よりも米国品を東南アジアに運ぶ経済性が優れていることに加えて(=トンマイルの伸長に寄与)、米国USTR規制前の中国船主による駆け込み米国配船もあり、パナマNBのオークション費用は再び上昇傾向、FRT市況を下支えする要因もあるため今後も継続要注視。
9月8日時点における10月AEフレート想定値は、P 11,200円/t、B 9,600円/t
バンカーマーケット
バンカー相場(LSMGO)は $662.25で始まり、 $662.00で週を終えた。
先物マーケット
(/MT) | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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CP先物 P | $520.00 | $547.33 | $551.00 | $555.50 |
CP先物 B | $490.00 | $522.33 | $524.00 | $532.50 |
米国先物 P | $344.51 | $371.52 | $374.78 | $378.03 |
【価格推移】
サウジCP推移表
2025年9月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$520/MT(前月比±$0)、ブタン$490/MT(前月比±$0)
A/L (8月1日~31日平均、$71.556)の熱量換算比は、P: 88.6% (前月比+0.8%) 、B: 84.7% (前月比+0.8%)。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。