<2025年7月15日>
【原油マーケット】
(/bbl) | 週初 | 週終 | +/- | |
---|---|---|---|---|
BRENT | $69.58 | $70.36 | $0.78 | ↑ |
AL | $70.78 | $71.41 | $0.63 | ↑ |
WTI | $67.93 | $68.45 | $0.52 | ↑ |
↑国際エネルギー機関(IEA)は旅行や発電向けの利用で夏の製油所の稼働がピークを迎えることに伴う需要を背景に、世界の石油市場は見かけよりも逼迫している可能性があるとの見方を示し、短期的な需給引き締まり観測から相場が下支えされた。
↑米国エネルギー情報局(EIA)は短期エネルギー見通しで、2025年の米国産油量を前月時点から下方修正、需給引き締まり観測が相場を支援した。
↓米国トランプ大統領は、ブラジル等の合計8カ国からの輸入品に高関税を課すとする書簡をSNSで公表。更に、医薬品や半導体などに対する関税導入を近く発表する考えも表明。米国の高関税政策が世界的な経済成長に影響を及ぼし、エネルギー需要の鈍化を招くとの警戒感が改めて広がり、原油売りが促進された局面もあった。
【LPGマーケット】
(/MT) | 限月 | 週初 | 週終 | +/- | |
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CP先物 P | 8月 | $560.99 | $562.71 | $1.71 | ↑ |
CP先物 B | 8月 | $535.99 | $541.71 | $5.71 | ↑ |
米国先物 P | 7月バランス | $376.10 | $378.05 | $1.95 | ↑ |
中東マーケット
↑プロパン・ブタン両種で原油と共に上昇。
↓インド国営会社からFOB購入入札が引き続き聞かれたものの、中東品商圏にて米国品の販売オファーをする海外トレーダーもおり、タイトな現物需給にはなっていない模様。
米国マーケット
相場週間平均:$378.05米国指標の情報はこちら(会員専用)
↑プロパン・ブタン共に上昇。
↓7/9にEIAが発表した米国プロパン在庫は2.73mil bblの積み上げにて、78.39mil bblでの発表。当該水準は過去5年間の平均対比で+10%程度の積み上げ水準となる。
→生産量・輸出量・米国内内需は昨年比で継続増加。一部の出荷設備の故障が原因で出荷遅延が発生していたものの、他サプライヤーが輸出量をカバーする形で、輸出量自体に大きな減少は見られていない。
→米国-極東間の価格差は週を通して横ばいで推移。米国FOBに対して過度なサプライヤープレミアムがついていない状況が継続。
欧州マーケット
↑プロパン・ブタン共に上昇。
↑欧州天然ガス価格が、アジアの需要増加と将来的なLNG供給への懸念により、3週間ぶりの高値レンジで推移。
↓夏場のため欧州の燃料用需要は強くなく、プロパン・ブタン共に目立った現物商談が少ない状況。今後も天然ガス価格に連動する形でLPG価格が上昇していく可能性はあるが、季節要因の不需要期のため上値はある程度抑えられていく見込み。
アジアマーケット
↓↑プロパンは僅かに下落、ブタンは上昇。
↑中国・韓国・台湾から8月-9月着のブタン付きカーゴに関する購入入札が合計で5件ほど聞かれ、極東エリアでのブタン現物需給のタイト化が意識され、極東ブタン価格が上昇。
↓中国バイヤーに関して、8/12までは米中関税暫定税率が適用され、その後の関税動向の行方が不透明の中、中国勢からの積極的な購入意向が見えていない。また、中国PDHの稼働率がそれほど高くない中、6-7月にかけて非米国品カーゴを購入したことによる積み上げで在庫は高い状況で、8月後半着カーゴ購入には慎重な姿勢を維持。
フレート、バンカーマーケット
(/MT) | 週初 | 週終 | +/- | ||
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フレート | 中東-日本 | $78.67 | $79.33 | $0.67 | ↑ |
バンカー | LSMGO | $687.50 | $681.00 | -$6.50 | ↓ |
フレートマーケット
中国の米国産LPGに対する10%関税が続く中、これまで中東からインド・東南アジアに向けられていたカーゴが中国に流れ、その代替として米国からインド・東南アジアに向かうカーゴのフローが拡大。(25年4月のインドによる米国品輸入量ゼロのところ、6月には米国品輸入量が35万トン=VLGC満船8隻程度まで拡大し、6月インド全体輸入量183万トンの20%を占めた。)
6月米国積みカーゴが喜望峰経由でインド・インドネシアに仕向けられたことによるトンマイル上昇に加えて、6月から発生している米国主要サプライヤーの輸出遅延による積み地での滞船により、船供給量が減少し、フレートがサポートされやすい環境となった。また、先週まで、米国船市況対比中東船市況が$5以上評価が高くついていたものの、中東情勢の緊張緩和もあり足元はやや下落しており、米国配船のインセンティブが回復、中東からのカーゴ輸出も順調であることから船市況は東西共に引き続き堅調に推移する可能性がある。
14日時点における8月AEフレート想定値は、P 11,200円/t、B 9,700円/t。
バンカーマーケット
バンカー相場(LSMGO)は $687.50で始まり、 $681.00で週を終えた。
先物マーケット
(/MT) | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 |
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CP先物 P | $575.00 | $562.71 | $556.50 | $560.50 |
CP先物 B | $545.00 | $541.71 | $535.50 | $541.50 |
米国先物 P | $378.05 | $382.94 | $385.54 | $388.80 |
【価格推移】
サウジCP推移表
2025年7月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$575/MT(前月比-$25)、ブタン$545/MT(前月比-$25)
A/L (6月2日~30日平均、$70.718)の熱量換算比は、P: 99.2% (前月比-13.6%) 、B: 95.3% (前月比-13.3%)。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。