<2025年7月7日>
【原油マーケット】
(/bbl) | 週初 | 週終 | +/- | |
---|---|---|---|---|
BRENT | $67.61 | $68.30 | $0.69 | ↑ |
AL | $70.08 | $70.87 | $0.78 | ↑ |
WTI | $65.11 | $67.00 | $1.89 | ↑ |
↑イランのペゼシュキアン大統領は国際原子力機関の協力を停止する法律の施行を表明。同国は、イスラエルと米国による核施設攻撃を国際原子力機関が公式に非難しなかったことに反発を強めている。査察や監視が拒否されれば核計画の実態把握が難しくなる可能性が高いことから、地政学的リスクを意識した買いが再燃。
↑米国とベトナムが関税交渉で合意したことを受け、米国と他の貿易相手の交渉も進むとの期待が醸成されたこと。
↓OPECプラスが、オンライン会合で、8月分の生産量を日量54万8000バレル増量すると決め、過去3カ月の増産幅である日量41万1000バレルから拡大する方針で需給が緩む警戒感が広がったこと。
↓トランプ減税の延長を柱とする減税・歳出法案が米連邦議会上院で可決され、米国の穀物生産者にバイオ燃料の生産を求める規制が盛り込まれた。バイオ燃料が使われるようになればガソリン需要が減少するとの見方が、ニューヨーク原油先物の売りを促している。
↓イスラエルとイランの停戦合意がこれまでのところ維持されていることで、中東情勢の緊迫化を背景としたエネルギー供給不安が後退したこと。
【LPGマーケット】
(/MT) | 限月 | 週初 | 週終 | +/- | |
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CP先物 P | 8月 | $557.50 | $560.84 | $3.34 | ↑ |
CP先物 B | 8月 | $528.50 | $534.84 | $6.34 | ↑ |
米国先物 P | 8月バランス | $384.24 | $382.28 | -$1.95 | ↓ |
中東マーケット
↑プロパン・ブタン両種で原油と共に上昇。
↓イラン・イスラエルの停戦合意が維持されているものの、週後半にかけてフレートが上昇したことから、中東FOB購入への意欲が減退。
→インド国営会社からFOB購入入札も聞かれたものの、中東サプライヤーからのFOB販売入札もあり、また、OPECプラスの減産縮小幅が8月は拡大することからも、需給の引き締まり要因は足元は顕在化していない。
米国マーケット
相場週間平均:$382.28米国指標の情報はこちら(会員専用)
→↓プロパンは横ばい、ブタンは下落。
↓7/2にEIAが発表した米国プロパン在庫は前予想1.9mil bblの積み上げに対し、3mil bblの積み上げにて、75.7mil bblでの発表。
→生産量・輸出量・米国内内需は昨年比増加。一部の出荷設備の故障が原因で出荷遅延が発生していたものの、他サプライヤーが輸出量をカバーするかたちで、6月のVLGCでの過去3か月平均程度を維持。
→米国-極東間の価格差は週を通して横ばいで推移しており、フレートが上昇基調ということもあり、米国FOBに対して過度なサプライヤープレミアムはついてない状況。
欧州マーケット
↑プロパン・ブタン共に上昇。
↑天然ガス価格が上昇したことにより、天然ガス内にLPGが多く取り込まれることで供給不足感が醸成されている。
↓夏場のため欧州の燃料用需要は強くなく、OPECプラスの減産幅減少や、イラン・イスラエルの停戦合意など、供給不安が解消されていることから、価格上昇は限定的と思料。
アジアマーケット
↓プロパン・ブタン共に下落。
↓中国PDHマージンこそ徐々に改善してきているものの、先週中の極東プレーヤーからの購入入札は、台湾からプロパンに対する入札、韓国からのブタンに対する入札のみで、中国勢からの入札は聞こえず、需要の緩みを示すかたちとなった。
↑米国から中国へのエタン輸出ライセンスが下りたことで、8/12まで90日間の緩和措置が取られているLPGにおける米中相互関税においても、8/12以降も関税緩和方向に働くことの兆しと捉えるプレーヤーもおり、8月供給過剰感は関税緩和による中国の需要回復によってカバーされる見方も強い。
→一方で、中国勢は関税の行方に不安感があるため、関税に関する追加アナウンスがあるまで8月後半着カーゴ購入には慎重な姿勢となっている。
フレート、バンカーマーケット
(/MT) | 週初 | 週終 | +/- | ||
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フレート | 中東-日本 | $79.50 | $78.83 | $0.00 | ↓ |
バンカー | LSMGO | $664.00 | $683.00 | $19.00 | ↑ |
フレートマーケット
中東情勢の緊張が緩和する中、中東船市況のセンチメントは弱含んだものの、ペルシャ湾内航行にかかる戦争保険料がこれまでの2倍となる旨の通知があったこと、また、先週金曜日に積み日間際での船需要が複数件続いたことで再び上昇。米国船市況は堅調な値動き。米国一部サプライヤーからの輸出遅延は改善していないものの、悪化もしておらず、船物理供給がややタイトな環境を維持。またこの先在庫積み上げが進むことを想定すると、米国―極東価格差が拡大、フレートもその影響を受けて上昇する可能性がある。
7月7日時点における8月AEフレート想定値は、P 11,100円/t、B 9,600円/t。
バンカーマーケット
バンカー相場(LSMGO)は $664.00で始まり、 $683.00で週を終えた。
先物マーケット
(/MT) | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 |
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CP先物 P | $575.00 | $560.84 | $556.00 | $559.00 |
CP先物 B | $545.00 | $534.84 | $531.00 | $534.00 |
米国先物 P | $382.28 | $387.49 | $382.94 | $386.84 |
【価格推移】
サウジCP推移表
2025年7月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$575/MT(前月比-$25)、ブタン$545/MT(前月比-$25)
A/L (6月2日~30日平均、$70.718)の熱量換算比は、P: 99.2% (前月比-13.6%) 、B: 95.3% (前月比-13.3%)。
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