マーケットレポート(weekly)

<2025年11月11日>

【原油マーケット】

(/bbl) 週初 週終 +/-
BRENT $64.89 $63.63 -$1.26
AL $68.84 $67.17 -$1.67
WTI $60.56 $59.75 -$0.81

米国エネルギー情報局(EIA)が5日に発表した週間石油在庫統計では、原油在庫が前週比520万バレル増と、積み増し幅は市場予想を大きく上回り、需給の緩みを意識した売りが続いた。また、米国メディアは6日までにサウジアラビアが12月のアジア向け原油価格を大きく引き下げたと報道。アジア地域のエネルギー需要見通しに懸念が広がり、原油が売られたとの見方もあった。
米国再就職仲介会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが6日、米国で10月に発表された人員削減数が15万3074人と、前月の2.8倍に急増したと発表した。これを受けて、米国雇用の先行きに警戒感が広がり、株式相場が下落。投資家のリスク回避姿勢が強まる中、株式と並んで同じリスク資産とされる原油が売られた面もあった。
ロイター通信は6日、関係者の話として、ウクライナのドローン攻撃により、ロシア石油大手ルクオイルのボルゴグラード製油所が稼働停止したと報道。ロシア産原油の供給混乱を巡る懸念につながり、原油相場を支えた。

【LPGマーケット】

(/MT) 限月 週初 週終 +/-
CP先物 P 12月 $489.84 $476.17 -$13.66
CP先物 B 12月 $474.84 $467.17 -$7.66
米国先物 P 11月 $322.37 $302.18 -$20.19

中東マーケット

プロパン・ブタン共に下落。
11月以降の冬季需要に伴う買い気は今のところ強まっておらず、現物商談が鈍化する中で原油価格の下落もあり、CP価格も連動して下落。

米国マーケット

相場週間平均:$302.18米国指標の情報はこちら(会員専用)
プロパン・ブタン共に下落。
EIA在庫統計で、米国在庫が直近5年平均対比+16%程度の上振れ水準で積み上がっていることもあり、MB価格は大きく下落。

欧州マーケット

プロパンが下落した一方で、ブタンは上昇。
プロパンについてはスポット取引は依然として限定的であり、様子見の状態が継続。ブタンについてはガソリンブレンド需要の回復により、在庫取り崩しが進んでおり価格が上昇。

アジアマーケット

プロパン・ブタン共に下落。
↓プロパン・ブタン共に現物商談において目立った買い気なく、原油価格の下落も相俟って価格が下落。今後のインドと中国の堅調な冬季需要に加え、冬季に典型的な米国ブタン供給の逼迫により、両品ともに価格が再び強含んでくるか要注視。

フレート、バンカーマーケット

(/MT) 週初 週終 +/-
フレート 中東-日本 $65.50 $69.50 $4.00
バンカー LSMGO $730.00 $763.25 $33.25

フレートマーケット

米中関係の緊張緩和が進む中で、米国USTR規制及び中国寄港料の徴収が1年間延期される見通しとなり、これにより、これまで中東積みに限定されていた中国船主・運航船にも米国向けの選択肢が生まれ、短期的には中東地域での船舶供給量が減少することが意識され、12月フレート市況は一時$76/MTまで上昇。一方で、極東需要が芳しくない点で米国-極東間のアーブ経済性はフレート市況をサポートせず、足元やや弱含みのセンチメントが広がっている。

11月10日時点における12月AEフレート想定値は、P 11,500円/t、B 10,000円/t

バンカーマーケット

バンカー相場(LSMGO)は $730.00で始まり、 $763.25で週を終えた。

先物マーケット

(/MT) 11月 12月 1月 2月
CP先物 P $475.00 $476.17 $476.00 $482.00
CP先物 B $460.00 $467.17 $467.00 $472.00
米国先物 P $302.18 $330.84 $336.05 $338.65

【価格推移】

サウジCP推移表

2025年11月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$475/MT(前月比-$20)、ブタン$460/MT(前月比-$15)
A/L (10月1日~31日平均、$67.229)の熱量換算比は、P: 86.2% (前月比+3.7%) 、B: 84.6% (前月比+4.4%)。
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