マーケットレポート(weekly)

<2025年10月17日>

【原油マーケット】

(/bbl) 週初 週終 +/-
BRENT $65.47 $62.73 -$2.74
AL $67.85 $66.95 -$0.90
WTI $61.69 $58.90 -$2.79

石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」が11月も増産を継続するとの観測が浮上し、相場は週初から一貫して下落。一時には約5カ月ぶりの安値に沈んでいた。
石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」の有志8カ国は5日開催のオンライン会合で、11月の生産方針について協議。原油生産量を前月と同じく日量13万7000バレル増やす方針を決めた。自主減産分の縮小をさらに進めた形だが、10月の2~4倍に相当する規模で合意する可能性があるとの見方が浮上していたため、想定より小幅な増産決定を市場は好感。一時62ドル台を回復した。
パレスチナ自治区ガザでの戦闘を巡り、イスラエルとイスラム組織ハマスは9日、米政府の和平案の第1段階で合意した。ハマスが拘束している人質を全員解放し、イスラエル軍がガザの一部区域から撤退する。合意は中東和平交渉における大きな進展と受け止められ、地政学リスクが後退するとの観測が台頭。このため、石油供給懸念を支援要因としてきた原油は利益確定や持ち高調整で売られ、相場は一時60ドル台を試す場面もあった。

【LPGマーケット】

(/MT) 限月 週初 週終 +/-
CP先物 P 10月 $487.76 $469.04 -$18.72
CP先物 B 10月 $478.76 $460.04 -$18.72
米国先物 P 10月 $373.82 $327.25 -$46.57

中東マーケット

プロパン・ブタン両種共に下落。
CP価格が低く推移していることで、インド勢をはじめとして中東FOBの成約が複数聞かれたものの、原油価格の下落影響が大きく、価格が続落する結果となった。

米国マーケット

相場週間平均:$327.25米国指標の情報はこちら(会員専用)
プロパン・ブタン両種共に下落。
EIA在庫統計では在庫量が取り崩しで発表されたものの依然として100.50mil bblの高水準を維持していることに加え、トランプ米大統領が11月1日から対中関税を100%に引き上げる方針を発表したことで、再び米中相互関税が悪化するとの観測から価格が下落。

欧州マーケット

プロパン・ブタン両種共に下落。
米国-極東マージンの低下により、米国玉の欧州への流入が増加している一方、引き続き季節需要が低迷していることから、弱い地合いが続く見通し

アジアマーケット

プロパン・ブタン両種共に下落。
10月のCPが低く値付けされた余波を受けて、現物市場は停滞。中国勢が国慶節期間で市場から離れていた影響もあり、市況が下落した。米中相互関税の引き上げに対する不安感に加えて、中国政府が10月14日から中国の港に寄港する米国関連船舶に対して追加入港料を課すというニュースが発表されたことで、市況の先行きに不透明感が漂っている。

フレート、バンカーマーケット

(/MT) 週初 週終 +/-
フレート 中東-日本 $66.92 $63.67 -$3.25
バンカー LSMGO $680.50 $687.25 $6.75

フレートマーケット

当該期間においては、10CPが市況想定より大幅安でアナウンスされた影響に、中国国慶節が重なり、米国-極東マージンが低迷し続ける中、船主勢が売り唱えを何とか維持している状況。米国-極東マージンを踏まえると新パナマ船型の損益分岐点は$125程度であり、船市況下落センチメントが漂っている。加ええ、中国勢がマーケットに戻って来た場合にも極東マーケットが大きく改善する見込みは薄く、上値が抑えられるマーケット環境を想定。一方で、船の供給量に余剰感は生じていない為、一定の水準を維持しつつもベアな地合いが継続するとの見方が広がっている。

10月14日時点における11月AEフレート想定値は、P 10,700円/t、B 9,200円/t

バンカーマーケット

バンカー相場(LSMGO)は $680.50で始まり、 $687.25で週を終えた。

先物マーケット

(/MT) 10月 11月 12月 1月
CP先物 P $495.00 $477.00 $485.50 $493.50
CP先物 B $475.00 $473.00 $476.50 $484.50
米国先物 P $327.25 $346.47 $349.72 $352.98

【価格推移】

サウジCP推移表

2025年10月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$495/MT(前月比-$25)、ブタン$475/MT(前月比-$15)
A/L (9月1日~30日平均、$73.210)の熱量換算比は、P: 82.5% (前月比-6.1%) 、B: 80.2% (前月比-4.5%)。
過去のCP推移はこちらをクリックしてください。