マーケットレポート(weekly)

<2025年11月18日>

【原油マーケット】

(/bbl) 週初 週終 +/-
BRENT $64.06 $64.39 $0.33
AL $67.55 $66.98 -$0.57
WTI $61.04 $60.09 -$0.95

米上院・下院でつなぎ予算案の可決が進み、政府機関の一部閉鎖解除への期待が高まったことで、投資家のリスク回避姿勢が後退。これを背景にWTIは週前半に続伸し、11日には61ドル台を回復した。政府再開による景気懸念後退が原油相場を支えた。

OPECプラスの増産決定やEIA週報で米原油在庫が前週比640万バレル増と、市場予想(200万バレル増)を大きく上回ったことが需給緩和を示唆。さらにIEAが2026年に日量409万バレルの供給過剰を予測したことで、12日はWTIが4%超下落し、58ドル台まで急落した。

ウクライナによるドローン攻撃でロシア南部ノボロシスク港の石油施設が被害を受け、輸出停止が報じられた。輸出量は日量220万バレルで世界供給の約2%に相当し、地政学リスクが高まったことで、14日にWTIが2%超上昇し、60ドル台を回復した。

【LPGマーケット】

(/MT) 限月 週初 週終 +/-
CP先物 P 12月 $474.11 $485.44 $11.33
CP先物 B 12月 $465.11 $475.44 $10.33
米国先物 P 11月 $305.76 $309.34 $3.58

中東マーケット

プロパン・ブタン共に上昇。
中東では一部サプライヤーの定修影響に加え、プロパン在庫の逼迫が噂される中、インドからの旺盛な購入需要もあり、CP価格は上昇。

米国マーケット

相場週間平均:$309.34米国指標の情報はこちら(会員専用)
プロパン・ブタン共に上昇。
EIA在庫統計は、事前予想の21.9万バレル増に対し、70万バレルの取り崩しとなった。アジア、欧州共に需要が増加し、米国の出荷が堅調に推移したことで、MB価格が上昇した。

欧州マーケット

プロパン・ブタン共に上昇。
欧州ではLNG価格の高騰を受け、LPGへの切り替え需要が発生し、価格が上昇。
アジア向け需要の増加に伴う、米国カーゴの欧州向け供給減少に加え、期先の寒波予報が市場を引き締め、市況が支えられた。

アジアマーケット

プロパン・ブタン共に上昇。
需要面においては日韓勢からの底堅い冬季需要に支えられ、取引が活性化。加えて10-11月定修明けのPDH勢からの買い唱えも見られたことで、市況が強含んだ。

フレート、バンカーマーケット

(/MT) 週初 週終 +/-
フレート 中東-日本 $68.50 $64.50 -$4.00
バンカー LSMGO $751.50 $751.00 -$0.50

フレートマーケット

米国市況は、足元の原油価格下落にもかかわらずMBが底堅く推移し、米国極東マージンが縮小する中で船供給は減少が見られず、やや下落圧力がかかる局面。一方で、極東LPGの商戦は12月着を中心に進んでおり、底堅い需要が見込まれることから、大幅な下落には至りにくい環境。但し、船市況が高水準で推移していることから、アジア向けの米国品に関しては、喜望峰対比でFRTがセーブされるパナマ経由配船が増加しており、今後パナマオークション価格の上昇が見込まれるなど、米国船市況のサポート要因も散見される。一方、中東では一部サプライヤーの定修により、出荷量の減少が予想される為、船舶需要が低下することで、中東スポット船需要が低迷する可能性あり。

11月17日時点における12月AEフレート想定値は、P 11,300円/t、B 9,800円/t

バンカーマーケット

バンカー相場(LSMGO)は $751.50で始まり、 $751.00で週を終えた。

先物マーケット

(/MT) 11月 12月 1月 2月
CP先物 P $475.00 $482.00 $484.00 $484.00
CP先物 B $460.00 $474.00 $476.00 $476.00
米国先物 P $309.34 $342.68 $343.33 $343.98

【価格推移】

サウジCP推移表

2025年11月CPは以下の通りです($/MT)。
プロパン$475/MT(前月比-$20)、ブタン$460/MT(前月比-$15)
A/L (10月1日~31日平均、$67.229)の熱量換算比は、P: 86.2% (前月比+3.7%) 、B: 84.6% (前月比+4.4%)。
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