CP価格

4月30日に5月のARAMCO価格が発表されましたので次の通りご報告致します。

5月CP
プロパン $ 340/MT(前月比+$110)
ブタン  $ 340/MT(前月比+$100)

アラビアンライト原油の4月1日~30日の平均価格は$18.921/BBLです。
尚、5月CPのアラビアンライト原油熱量換算比は、プロパンで 219.2%、ブタンで 222.2%となっております。

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CP決定の背景

原油先物価格の推移

上旬: BRENT: $24.74 ⇒ $31.48 WTI: $20.31 ⇒ $22.76

3月末で現行のOPECプラスによる協調減産体制が終了したことに加え、各国で新型コロナウイルス感染拡大防止のための行動制限や経済活動制限によるエネルギー需要減退懸念が相場の下押し要因となったものの、原油情勢をめぐり米ロ首脳が電話会談を行ったことや、サウジとロシアを軸にOPECプラスがテレビ会議での緊急会合の開催を検討しているとの報を受け、主要産油国による減産期待が高まったことに加え、トランプ米大統領がエネルギー業界への支援策を協議する可能性が上昇要因となり相場を押し上げた。

中旬: BRENT: $31.48 ⇒ $25.57 WTI: $22.76 ⇒ -$37.63

OPECプラスが4月9日、12日にテレビ電話で緊急会合を開催し日量970万バレルの大規模減産で合意したものの、供給過剰解消には不充分との見方から下落。その後、国際エネルギー機関(IEA)が今年の世界石油需要を前年比日量930万バレル減少と予想、中国の1-3月期の国内総生産(GDP)が実質ベースで6.8%減少などの弱材料により相場は軟調に推移した。さらに、4月20日には、需要減少による在庫急増で貯蔵余力不足が意識される中、取引終了日直前にWTI5月物の終値が投機筋の投げ売りにより史上初の1バレル=マイナス37.63ドルに暴落した。

下旬: BRENT: $25.57 ⇒ $25.27 WTI: -$37.63 ⇒ $18.84

OPECプラスが5月に緊急会合を開く可能性が報じられ、主要産油国による追加減産への期待感が高まったことに加え、イランの艦艇が米軍艦艇に異常接近し両国間の緊張が高まったこと、欧米での経済活動の再開の動き、米エネルギー大手シェブロンやエクソンモービルなど9社が2,300万バレル分の戦略石油備蓄(SPR)保管スペースを借りることで政府と合意、西欧最大の石油生産国であるノルウェーが6~12月に生産量削減を発表したことなどを受け、供給過剰懸念が後退したことが上昇要因となった。一方、供給過剰状態が当面解消されないとの見方が上値を抑えた。

 

CP先物価格の推移

上旬: CP先物 $213 ⇒ $261

プロパン、ブタンともに油価の急伸に釣られたことに加え、インドで新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンにより家庭調理用途としてのLPG需要が増加。また、インド政府がロックダウンに対する緊急経済策として4~6月にかけて低所得者向けLPG供給の保証を行う補助金政策を決定したことによりLPG需要が促進され、インド国営各社からのスポット需要が増加したことが上昇要因となり大きく上昇した。

中旬: CP先物 $261 ⇒ $328

プロパン、ブタンともに上昇した。中国の経済活動再開に伴う中国勢からの需要に加え、インドやインドネシアで家庭用LPG需要が堅調な中、OPECプラスの減産合意を受けてサウジアラムコが5月のLPG供給量を削減するとの見方により、需給の引き締まりが意識されたことが上昇要因となり相場を押し上げた。

下旬: CP先物 $328 ⇒ $326

プロパン、ブタンともに小幅下落した。原油相場が急落が下押し要因となったものの、サウジからの5月積みLPG供給量削減により供給引き締まりが意識される中、東南アジアの家庭用LPG需要が堅調なことによる需給引き締まりが相場を下支えした。

 

5月CPについて

4月30日(木)に発表された5月CPはプロパン:$340 /トン(前月対比+$110)、ブタン:$340/トン(前月対比+$100)となった。原油相場の急落が相場の下押し要因となったものの、中東からLPGを多く輸入するインドやインドネシアからの家庭調理用LPG需要が急増したことに加え、OPECプラス減産合意を受けてサウジからの5月積みLPG供給量が削減されたことが相場の上昇要因となった。また、インドでは、政府のロックダウンに対する緊急経済策としての低所得者層に対するLPG供給の保証を行う補助金政策によってLPG需要が促進された側面もあった模様。

今後のマーケットの見通し

5月のLPGマーケットは、原油相場次第であるものの、新型コロナウイルス感染症が未だ世界中で猛威を振るう中、大幅な上昇の要因は見当たらず、上値が重い状況が続くと見込まれる。
原油相場は、欧米などでの経済活動再開の動きによる需給改善への期待感が上昇材料となっているが、新型コロナウイルス感染拡大防止のための移動や経済活動の制限による根強い需要減少懸念に加え、米原油在庫が積み増し続ける状況下、貯蔵能力に対する懸念が引き続き相場を下押ししている。需要回復や主要産油国による減産により需給バランスが改善すれば価格が徐々に持ち直す可能性があるものの、供給超過の状況が続く中、当面は低水準で推移するとみられる。
LPG相場は、OPECプラス減産合意を受けてサウジからのLPG輸出量が6月積みも同様に削減されるとの見方が相場を下支えしているものの、新型コロナウイルスの影響による経済の減退に伴いLPG需要が減少するとの見通しがある中で、上値が重い展開が予想される。プロパンとブタンの価格差については、ブタンの需要が振るわない中、ブタン安となる見込み。また、中国が米輸入品に対して一部関税の免除を開始し、今後相場に与える影響を注視したい。
今後は、OPECプラス等主要産油国による追加減産の協議の行方、東南アジアからの需要、世界各国の経済活動の再開の動き、米国輸出の状況について注視したい。