CP価格

7月31日に8月のARAMCO価格が発表されましたので次の通りご報告致します。

8月CP
プロパン $ 670 /MT(前月比-$55 )
ブタン  $ 660 /MT(前月比-$65 )

アラビアンライト原油の7月1日~31日の平均価格は$109.667/BBLです。
尚、8月CPのアラビアンライト原油熱量換算比は、プロパンで74.5%、ブタンで74.4% となっております。

過去のCP推移はこちらをクリックしてください。

CP決定の背景

原油先物価格の推移


上旬: BRENT: $111.63 ⇒ $107.10 WTI: $108.43 ⇒ $104.09

上昇要因:①OPECプラスの6月石油生産量が計画を大幅に下回ったとの報②ノルウェーのストライキで石油・ガスの生産が中断③ロシアの裁判所がカザフスタンから黒海に至るCPCパイプラインに30日間の操業停止命令を出したことによる原油供給懸念④米政府が対立するイランへの制裁を強化⑤EIA週報(7/7)で米ガソリン在庫が前週比250万バレル減、中間留分が130万バレル減⑥堅調な米雇用統計の発表など。
下落要因:①各国の利上げに伴う景気減速への警戒感が台頭する中、エネルギー需要見通しに対する懸念が強まったこと②ドル高・ユーロ安の進行③中国で新型コロナウイルスの感染拡大を受け、感染防止措置を強化④EIA週報(7/7)で米原油在庫が前週比820万バレル増加など。

中旬: BRENT: $107.10 ⇒ $106.92 WTI: $104.09 ⇒ $102.26

上昇要因:①急落した反動による安値拾いの買い②バイデン米大統領が就任後初の中東訪問で各国首脳に石油増産を訴えたものの、OPEC盟主であるサウジアラビアから増産の協力が得られなかったこと③ロシア産の天然ガス供給が不安定となる中、エネルギー全体の供給懸念など。
下落要因:①OPECが月報で2023年の世界石油需要が日量270万バレル増にとどまるとの予想を示したことによる需要減速懸念②中国が新型コロナウイルス感染拡大により制限措置を再強化したことを受けた中国エネルギー需要の先行き不透明感③米欧の積極的な利上げ継続により景気後退局面入りする懸念④ドル高・ユーロ安基調による割高感⑤EIA週報(7/13発表)で米原油在庫が330万バレル増、ガソリン在庫が580万バレル増、中間留分が270万バレル増など。

下旬: BRENT: $106.92 ⇒ $110.01 WTI: $102.26 ⇒ $98.62

上昇要因:①ロシア国営天然ガス独占企業ガスプロムが「ノルドストリーム1」経由でのドイツ向けガス供給を供給能力の20%にまで縮小すると発表し、ガスから原油への切り替えが一層加速するとの観測が台頭②EIA週報(7/27発表)で米原油在庫が前週比450万バレル減、ガソリン在庫が330万バレル減と需要の回復を示す内容となったこと③8月3日にOPECプラスの会合を控え、9月の生産方針をめぐる協議に関心が向かう中、現行水準を据え置きするとの見方など。
下落要因:①EIA週報(7/20)で米ガソリン在庫が前週比350万バレル増となり、夏のドライブシーズンのピークを迎える中、ガソリン需要の先細り懸念が浮上②ロシアとドイツをつなぐ天然ガスパイプライン「ノルドストリーム」が保守点検を終え、稼働再開したとの報③リビア国営石油会社が複数の油田で宣言していた不可抗力条項を取り下げ、生産を開始したこと④世界的な景気減速懸念など。

CP先物価格の推移

上旬: CP先物 $724 ⇒ $710

原油相場の下落に加え、中東サプライヤーの在庫が全体的に高い中、8月積みの潤沢な供給に加え、ロシア産原油を輸入するインドでは引き続き製油所稼働率が高く、輸入需要が限定的なことが下押し要因となり相場を押し下げた。

中旬: CP先物 $710 ⇒ $688

中東品の増産ペースに対し、インド、タイ、中国の需要が追い付いていないことや、日本勢の高在庫が下押し要因となり相場を押し下げた。一方、極東が不需要期であるものの、中国や韓国等からの一定の需要が支援材料となり相場を下支えした。

下旬: CP先物 $688 ⇒ $687

中国や韓国の堅調な需要が支援材料となったものの、中東サプライヤーからの潤沢な供給が下押し要因となる中、上値は抑えられた。

 

8月CPについて

7月31日(日)に発表された8月CPは、プロパン$670/トン(前月対比-$55)、ブタン$660/トン(前月対比-$65)となった。原油相場の下落に加え、中東サプライヤーからの潤沢な供給、極東不需要期、採算悪化による中国PDH向け需要低調を背景に需給バランスが緩和し、供給過剰感から下落した。また、アジア圏におけるブタン需要の後退に加え、アフリカや豪州からブタンが追加供給される中、プロパン・ブタン価格差は$10のブタン安となった。

今後のマーケットの見通し

原油相場は、高値圏で上下に振れやすい展開が続くと予想する。欧米での積極的な利上げを発端とする世界的な景気後退懸念に加え、ゼロコロナ政策を推進する中国で成長ペースが鈍化する中、エネルギー需要鈍化への警戒感が下押し要因となり相場を押し下げている。一方、主要産油国の増産ペースが緩やかに留まる見通しや、ロシア産原油の供給を巡る不透明感が支援材料となり相場を下支えしている。2023年にかけては非OECD加盟国や中国を中心に底堅い原油需要が見込まれていることから、一方的な価格下落が継続する可能性は少ないものの、世界経済の状況や、年末にかけて段階的に強化されるEUのロシア産原油の禁輸措置の影響等を注視したい。
LPG相場は、中国PDHをはじめ、石化需要も軟調に推移しており、上値は重い見通し。一方で、米国プロパン在庫の積み上がりペースが遅く、冬場の米低在庫懸念が浮上しており、欧州においては需要期に向けた天然ガスの在庫積み上げに大きな不安があることから冬場にかけてLPGの代替燃料需要が再燃する可能性も想定され、状況を注視したい。ブタンは、インドのスポット需要が無いことに加え、東アジアのエチレンクラッカーがマージン悪化と稼働率低下に直面しておりブタンに対する需要が弱いため、プロパン対比ブタン安の状態が継続する可能性がある。今後は、原油相場の動向、OPECプラス増産のLPG供給への影響、パナマ運河滞船日数増加の影響、ハリケーンの船腹動静への影響等を注視したい。
9月CPは8月31日(水)頃発表予定。